謎が謎を呼ぶ、考察したくなるアニメベスト3
キャラクターたちの思わせぶりなセリフや作中にひんぱんに出てくるモチーフ、視聴者にはあえて説明されない世界の謎……。
観たあとに「あれはどういう意味だったのだろう?」と思わず考察したくなるアニメはお好きでしょうか?
作品を象徴する印象的なマークや、キャラクターたちの言動に隠された意味を考察せずにはいられない!
というインテリ派なアニメファンにおすすめしたい、考察したくなるアニメベスト3をご紹介します。
あなたの頭脳に響くアニメが見つかるでしょうか。
第1位:「少女革命ウテナ」
「セーラームーン」を手がけた幾原邦彦監督のもとで製作され、アニメ界の異色作とも称された作品。
哲学的な言い回しや何度も繰り返される劇中劇、自身のコンプレックスや悩みに向き合えないキャラクターたちの意味深な言動……。
1話から最終話まで考察に気が抜けない、考察好きにはたまらないアニメです。
とある私立の学校に通う少女、天上ウテナは「王子様」を目指す男勝りな性格。
竹刀を持ち歩き、ざっくばらんに友人と接するウテナがある日出会ったのは、薔薇の咲く温室で出会った「薔薇の花嫁」と呼ばれる姫宮アンシーでした。
と、あらすじを書き連ねるだけで意味深なワードが連発します。
ウテナ逹が通う学校を束ねる生徒会の面々が合言葉とするセリフや、作品後半に登場するアンシーの兄に関連する演出など、これでもかというほどに視聴者を考えさせる作品となっています。
考察好きなアニメファンの他、ウテナや生徒会のメンバーをはじめとしたキャラクターたちが行う「決闘」シーンのアクションも見どころです。
また、他愛ない日常のワンシーンが美しく、映像美を堪能できるアニメでもあります。
誰かとアニメの考察をしたいけれど、意味深なアニメをおすすめしにくい……。
という方は、ぜひ周囲のアニメファンに「ウテナ」をおすすめしてみてください。
第2位:「灰羽連盟」
2002年の深夜にひっそりと放映され、長い間その存在を知られていなかった隠れた名作アニメです。
現在では海外を中心に高い評価を得て、コアなアニメファンの間では有名な作品となっています。
背中に灰色の羽根、頭上には光の輪を持つ不思議な人々「灰羽」。
灰羽と人間が共存する不思議な街に生まれ落ちた女性「ラッカ」の目を通して、謎に満ちた街や灰羽に関するしきたりが語られます。
このアニメの大きな考察ポイントは「灰羽はどこから来てどこへ行くのか?」ということ。
灰羽は、羊水のような水に満たされた大きな繭から生まれます。
しかし、生まれてくる灰羽の年齢は子供から成人まで様々です。
そして繭の中で眠るまでの記憶を全て失った灰羽は、生まれ落ちたグリの街で生活するしかありません。
灰羽はどこから来てどこへ行くのか?
という謎は、作中では一切説明されないまま。
視聴者であるわたしたちは、説明されない不思議なあれこれについてつい考察したくなってしまいます。
現在もネット上の有志によって考察が進められたり、アニメのその後を考える漫画が連載されたファンサイトが運営されていたりと、長い間愛されている作品です。
第3位:「王ドロボウJING」
気ままでクールな少年ドロボウのジンと、おせっかい焼きで女の子に弱い相棒のキール。
このコンビが旅する世界は、余すところなく不思議で意味深なモチーフが散りばめられています。
1話〜3話程度で1つの話が完結するこのアニメは、王ドロボウの子孫であるジンが「おたから」を狙って大活躍するという「ルパン3世」のような筋立てです。
しかし、ジンやキールをはじめとしたキャラクターたちが動き回る世界の背景は、象徴的なモチーフや色使いばかり。
コマ送りや一時停止を駆使して「ここにこんなものがある!」と確認したくなってしまいます。
その背景はまるでだまし絵のようで、近代の映画や小説に色濃く影響を受けた作品なので、映画フリークの方や読書家の方は見覚えのあるモチーフがあるかもしれません。
作品からモチーフの意味を知ることも、逆にモチーフから作品を知ってさらに深く考察することもでき、興味の幅を広げてくれる良作アニメです。
原作である漫画を読んだことがある方にも、アニメが初めてのジンだという方にも楽しめます。
まとめ
考察したくなるアニメベスト3、いかがでしょうか。
一人で考察するのも楽しいですが、誰かと議論をしてさらに考察を深めるのも楽しいものですよね。
今回は、考察だけでなくアクションや映像美、ストーリーや声優さんの演技なども含めて楽しめるものをチョイスしてみましたので、なにか面白いアニメないかな?
と探している友達にもどんどん布教していっていただければ幸いです。