ヴェポライザーのキック感が弱いときに試したい5つの対策法
既存の電子タバコよりはるかに喫煙コストを下げられると注目が集まるヴェポライザーですが、キックが弱いという評判も高まっています。
ヴェポライザーはまだ日本ではシェアが低い電子タバコなので、まだ専用のジャグもなくある程度の工夫が必要です。
今回は筆者が実際に試したヴェポライザーのキック感を強くする方法をご紹介します。
目次
紙巻タバコから電子タバコへの移行は「キック」がカギ
最近、喫煙所の減少や健康志向で、既存の紙巻きタバコから電子タバコへ移行する方が増えていますよね。
しかしどうしても電子タバコに合わず、結局紙巻タバコに戻ってしまうことがあります。
そのカギになるのが「キック感」です。
キック感とは
キック感とは、簡単に言えば吸ったときの感覚のことです。
具体的には舌の奥でタバコを味わう感覚のことです。
紙巻タバコの場合、ニコチンの量が多いタバコはキック感が強くなります。
タバコを吸った満足感はこのキック感に左右されますが、電子タバコは種類によってキック感が感じやすいもの、感じにくいものがあるので、場合によっては満足感を得られずに紙巻タバコに戻ってしまうという方が多いのです。
ヴェポライザーは構造上キックが弱め
タバコ代が紙巻タバコに比べて年間1/4~1/5に抑えられると評判のヴェポライザーですが、キック感で比べると比較的弱い部類になります。
たとえば同じ電子タバコのIQOSの場合、専用のカートリッジ(ヒートスティック)を直接熱することでニコチンや風味を含んだ水蒸気を発生させます。
最近シェアを伸ばしているプルームテックの場合は、グリセリンなどを熱して気化させ、タバコの風味をつけて吸引します。
これらの方法の場合、それぞれの機械に最適化した専用のカートリッジを使用するため風味も強く付き、キック感も強くなります。
一方ヴェポライザーは、使用するタバコ葉は自由で専用品が存在せず、紙巻タバコを分解してタバコ葉を取り出して使用するか、手巻きタバコ用のジャグを使用する形になります。
これによってタバコ代を抑えることもできますが、それぞれのタバコ葉と機械との相性は不明で、場合によってはほとんど水蒸気が発生しないことがあります。
ただしタバコ葉が自由ということはある程度ユーザー側で工夫しキック感を増やすこともできます。
対処法その1.加熱温度の調整
ヴェポライザーは多くの機種で加熱温度の調節ができます。
タバコ葉は刻み方や種類、保存状況によって香りが出やすい温度が存在します。
これはタバコ葉の形状や、混ぜられているフレーバーや燃焼促進剤の量によって変わってきます。
温度は高すぎても低すぎても香りが出なくなってしまうので、ある程度実験して適切な温度を把握する必要があります。
また、熱してすぐに吸引しても葉があったまりきっていないので、設定温度にしてからしばらく放置してから試すのも重要です。
本体側の買い替えが必要な場合も
一部で加熱温度があまり調整できないヴェポライザーがあります。
これは相場から大きく離れすぎた安いヴェポライザーに多いですが、様々なタバコ葉を使用するというヴェポライザーの特性上これではうまく吸うことが難しくなってしまいます。
これからヴェポライザーを購入するという場合は、温度調整機能がついていることはもちろん、なるべく温度調節の幅が大きいものを選ぶとよいでしょう。
対処法その2.タバコ葉を刻んでみる
ヴェポライザーの場合、タバコ葉は直接熱せられるわけではなく、熱風で蒸すように熱することでタバコの風味を取り出しています。
紙巻タバコの場合は不完全燃焼で燃えているため、吸引して酸素を送らなければ火が消えてしまいますよね。
このためある程度空気を通せるよう大きめにランダムに刻まれています。
手巻タバコのジャグも同様で、こちらの場合ユーザーでより好みに合わせてサイズを変えられるよう細長く刻まれている場合が多いです。
これではヴェポライザーに使用したとき、熱風がすぐに通過してしまい熱がうまく回らず、風味が付かない場合があります。
ヴェポライザーに使用する場合は、ある程度細かく刻むことでタバコ葉の目が詰まり熱が篭るので、より風味を感じやすくなります。
細かくしすぎないように注意
ヴェポライザーの多くは、タバコ葉をコイルと網で隔てた構造になっています。
タバコ葉をあまりに細かく刻みすぎると、この網を通過してしまい内部にタバコ葉が入り込み故障につながることがあります。
また、空気がまったく通らなくなってしまうと吸引できなくなるので、目が詰まりすぎないよう細かくしたタバコ葉を詰める場合は気持ち少なめにしておくとよいでしょう。
対処法その3.タバコ葉に水分を吸わせる
ヴェポライザーはタバコ葉やジャグを燃やすわけではないので、紙巻タバコのように派手に煙は出ません。
発生するのは水分が飛んだ水蒸気が主で、一部高熱で熱せられるヴェポライザーの場合はタバコ葉が焦げた煙です。
つまり水分がなければタバコらしい煙は発生しにくくなります。
タバコ葉はどれもタバコの葉を乾燥させた状態で流通しており、煙が多く発生するほどの水分を含んでいません。
なので、タバコ葉にある程度水分を含ませることで水蒸気が発生しやすくなります。
方法としては、取り出したタバコ葉に霧吹きで軽く湿気を与えることでキック感が強くなります。
浸しすぎないよう注意
ヴェポライザーも電子機器なので、水気には弱いです。
タバコ葉も濡らしすぎると水滴や湿気が本体に付着し故障につながります。
また、万が一タバコ葉から染み出した水分が口に付くと強い刺激性があるので、あくまでもタバコ葉を濡らすのではなく、湿気らせる程度に抑えましょう。
対処法その4.IQOSのヒートスティックを使う
IQOSも電子タバコの一つで、現在市販されている電子タバコの中では比較的キック感が強い部類に入ります。
IQOSは加熱するブレードで直接タバコ葉を熱して煙を発生させるのでヴェポライザーと方式は違いますが、IQOSも火を使わないのに煙(水蒸気)が発生しやすいタバコ葉を使用していると言えます。
IQOSは専用のヒートスティックを使用しますが、このヒートスティックには木をスライスしたような形のタバコ葉が使用されています。
これを取り出してヴェポライザーのタバコ葉として使用すれば、紙巻タバコの葉を使用するよりも水蒸気が多く発生し、キック感も強くなります。
タバコ葉に比べてコストが高くなる
通常紙巻タバコをヴェポライザーに使用する場合、1本あたり5回分使用できます。
ただしIQOSのヒートスティックの場合は紙巻タバコよりもタバコ葉が短いので、1回ないし2回しか使用できません。
せっかく低コストを狙ってヴェポライザーにした場合はそのメリットが薄れてしまう可能性があるので注意しましょう。
対処法その5.グリセリンを注入する
タバコ葉を使用しない喫煙具に「VAPE(ベイプ)」があります。
VAPEはタバコ葉を使用せず、専用のリキッドを蒸発させてその蒸気を吸引します。
リキッドの主成分はグリセリンで、水よりも派手に蒸気が出る特性があります。
このグリセリンをヴェポライザーに垂らせば煙の量が増え、香りも感じやすくなるのでキック感が強くなります。
グリセリンは薬局でも発売されていますし、VAPEのリキッドは自作も活発なため専用のグリセリンが販売されているので、入手も簡単です。
濡らしすぎはキック感を落とし、本体の故障につながることも
ヴェポライザーとVAPEは加熱方式が違い、ヴェポライザーではVAPEのようにリキッドを一気に揮発させることはできません。
このためヴェポライザーに使用するタバコ葉をグリセリンで濡らしすぎてしまうと上手くグリセリンが揮発せず、逆にキック感が落ちてしまうことがあります。
また、水を使用した場合と同じく本体にグリセリンが落ちてしまうと故障につながるため、グリセリンでタバコ葉を濡らしすぎないよう注意しましょう。
適量としては、一回分のタバコ葉にグリセリン3、4滴をまんべんなく含ませるのがおすすめです。
まとめ
ヴェポライザーはタバコ代を安くする愛煙家の救世主ですが、キック感が弱いという欠点があります。
今回紹介した方法でも、それぞれ風味の出方も変わりますし、キック感の強さも変わります。
ぜひご自身の好みに合った方法を見つけてヴェポライザーを有効活用してくださいね。
今回は私が試した方法の一例ですが、機種によってはタバコ葉やジャグの加工に適さないものもあるのでかならず説明書を確認の上お試しください。