ちゃおの付録のロボット掃除機は少女漫画雑誌とは思えない程良く出来ている
2017年の4月号で少女漫画雑誌であるちゃおはとてもユニークな付録をつけて注目を浴びました。
それはロボット掃除機です。
小型で、机の上消しゴムのカスを集める程度の機能しかありませんが、580円の雑誌の付録とは思えない程、良く出来ている設計に感動した人はとても多いです。
少女漫画の付録に家電、それもロボット掃除機はどれくらい本格的なのでしょうか?
少女マンガ雑誌に驚きの付録が登場
ちゃおは小学校低学年から中学年くらいを対象にした少女マンガの雑誌です。
月刊誌で、毎回、なんらかの付録が付きますが、2017年4月号の付録はちょっとした話題になりました。
なぜなら、ロボット掃除機だからです。
小学生を対象にした漫画雑誌には似つかわしくない豪華な付録に世間が注目をしました。
たった580円で手に入るという魅力
ロボット掃除機の値段はぴんからきりですが、高いものならば10万円近いです。
ある程度まともなものが欲しいと思うのならが5万円以上のものを選ぶのがおすすめです。
しかし、ちゃおの価格は580円です。
580円で少女漫画が読めるうえに、ロボット掃除機を手に入れることができるのです。
名前はプリちい おそうじロボ CHI-01
ちゃおの付録のロボット掃除機の名前はプリちい おそうじロボ CHI-01です。
水色の円盤状のフォルムの上に黄色くて丸く、ピンクのパンツをはいた人形が付いているというビジュアルのです。
この黄色くて丸く、ピンクのパンツをはいている人形がちぃちゃんです。
ちゃおに連載されている「プリプリちぃちゃん!」というマンガに登場する重要なキャラクターです。
こんかい、ちゃおがお掃除ロボットを付録にしたのは「プリプリちぃちゃん!」のアニメ化が決定したことによる記念です。
組み立ては小学生でも1人でできる
このちゃおの付録のお掃除ロボットは自分で組み立てなければなりません。
しかし、それほど難しくないので、不器用な人にも、機械が苦手な人にもおすすめです。
また、ドライバーなどの工具も必要ありません。
文章が読めれば小学生でも1人で出来るでしょう。
まずは本体を裏返して「すいこみ口パーツ」を取り外します。
次にすいこみ口の中にモーターをはめ込みます。
このモーターはミニ四駆にも使われているものです。
そして、左に青いコード、右にオレンジのコードを繋ぎます。
色がついているので間違える心配はありません。
その次はプロベラのパーツを付けます。
それが終わったらコードの留め具を付けます。
そして、最初に外した吸い込み口パーツを取り付けます。
その後にカバーをカチッと音が鳴るまで装着すると、見た目がロボット掃除機っぽくなります。
最後に本体から飛び出ているモーターの部分にちぃちゃんを取り付ければ完成です。
動力は単四乾電池2本
ちゃおの付録のお掃除ロボットの動力は単四乾電池2本です。
これは別売りです。
バッテリーではなく、乾電池で動かすことがこの価格の低さを提供している1つの理由とも言えます。
センサーはないけれど、落下は少ない
ちゃおの付録のお掃除ロボットにはセンサーがありません。
普通のお当時ロボットのように、障害物を除けたり、隈なく掃除をしたりといったことはできません。
障害物に当たると方向転換をするだけです。
しかし、センサーはありませんが、段差からの落下防止機能がついています。
お掃除ロボットの前方にツメがついていて、これが段差に引っかかるとギアが切り替わり、方向転換をします。
とても単純で優れた設計と言えるでしょう。
机の上で使われることを想定
ちゃおの付録のお掃除ロボットは手のひらサイズです。
そして、床ではなく、机の上で使われることを想定されて設計されています。
おもに、消しゴムのカスなどを集めるのが役割です。
プリちい おそうじロボ CHI-01の掃除能力
ちゃおの付録のお当時ロボットは机の上の消しゴムのカスなどを掃除するのを目的として設計されていますが、実際の掃除機能はイマイチと言わざるをえません。
ゴミの上を一度通り過ぎただけでは綺麗にすることができません。
2回、3回往復しても完璧に綺麗にすることはできません。
効率だけ見るならば、小さなホウキを使って掃除した方が机は綺麗になります。
掃除の能力が低いのは設計が理由です。
吸い込み口とゴミを貯めるところが一体になっているので、掃除をすればするほどゴミが吸い込み口に溜まってしまい、吸引力が落ちてしまいます。
また、ゴミを外に捨てるのも構造上難しいです。
フィルターの掃除もほぼ不可能に近いといえます。
床でももちろん使えない
机の上でもあまりしっかりと掃除してくれないこのちゃおの付録のお掃除ロボットは机以外の場所、もちろん掃除機としての機能はほとんど果たしません。
フローリングの上は走り回りますが、それだけです。
僅かな段差も乗り越えられません。
薄っぺらいカーベットやふすまのレール、畳のヘリなどでも簡単に動けなくなってしまいます。
掃除機でなく玩具
ちゃおの付録のお掃除ロボットに掃除の能力を期待するのは間違いといえます。
そもそも580円の雑誌の付録で実用的なロボット掃除機を手に入れることができるとは考えにくいです。
むしろ、掃除機能について言及するのは無粋とすら言えるでしょう。
このちゃおのお掃除ロボットの醍醐味は自分にもお掃除ロボットを組み立てることができるという達成感を味わうことと机の上を可愛らしいちぃちゃんがくるくると走り回っている姿を見て楽しむことです。
雑誌の付録に一石を投じました
このちゃおの付録のお掃除ロボットは雑誌の付録に一石を投じたと言えるでしょう。
小学生女子が常日頃からお掃除ロボットを欲しがっている、作りたがっている、憧れているといいうわけではありませんが、自分の手でお掃除ロボットを作ったり、自分の机で走らせたりするということは夢があります。
しマンガ雑誌で、しかも対象は小学生の女の子にもかかわらず、付録で家電、それも今注目の家電であるロボット掃除機をつけたというのは雑誌の付録の歴史に残ることでしょう。
実際、普段はちゃおを読んだり興味を持っったりしていない人でも4月号のちゃおは購入したという人がおおいです。
少女マンガに興味のない、男の子や大人も今回は付録目当てで購入したという声も多くあります。
また、組み立ては簡単ではありますが、やはり親と一緒に作ったという子どもも多いです。
親子のコミュニケーションにも役立っているようです。
さらに、付録目当てであっても、購入したからには中身のマンガを読んだという人も多いです。
ちゃおはロボット掃除機の付録のおかげで新しい読者を獲得することができたことでしょう。
ただし、今回初めて小学生の女の子向けのマンガを読んだ大人が、小学生の女の子向けにしては少し恋愛の表現が過激なのではないかと疑問を持ったり、眉を顰めたりもしたようです。
新しい読者やファンができた一方で、逆にちゃおや少女漫画が禁止やお預けになってしまった女の子もいるのかもしれません。
まとめ
ちゃおの付録であるロボット掃除機は手のひらサイズで、ドライバーもいらずに簡単に組み立てることができます。
しかし、とてもよく出来ています。
乾電池を使ったり、センサーの代わりにギアを使うなどのことで低価格を実現しています。
実際の掃除能力はそれほど高くなく、実用的とはいいがたいですが、そこに突っ込むのは野暮というものです。