折角の旅行でも困らない、正しいスーツケースを選ぶ為に

スーツケース

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初めて本格的な旅行に行くことになった時、用意しなければならないものの一つにスーツケースがあります。

旅行は、それだけでも色々と準備したり、計画したりしなければならないことが多く、スーツケースのことは後回しになってしまいがちですが、選び方を間違うと、折角の旅行で困る経験をすることにもなりかねません。

どんなことに注意して選べばいいか、考えていくことにしましょう。



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サイズの選び方

旅行に持って行きたい荷物、つまりスーツケースに入れたいものが大体出揃っているのであれば、それを基にスーツケースのサイズはどれくらいが必要か、見当が付く筈です。

スーツケースのメーカーでは、サイズを例えばSS/S/M/L/LLといった具合に表記したりしていますが、メーカーごとに基準が違うことがあるので、比較するのには向きません。

むしろ、縦×横×高さのセンチメートル表記を見た方が、異なるメーカーのスーツケースを比べるのにはおすすめです。

また、飛行機内に持ち込む場合、航空会社がこのセンチメートル表記で3辺の合計が何cm以内であれば持ち込みできるか、国内線、国際線に分けて示しています。

なので、飛行機での旅行を考えていて、できればスーツケースを機内に持ち込みたいという場合、その3辺の合計の上限値を上回らないスーツケースを選ぶ必要があるのです。

例えば、全日空(ANA)の国際線の機内持ち込み手荷物のサイズは、3辺の和が115cm以内で、しかも3辺それぞれが55cm×40cm×25cm以内であること、とされています。

これは、キャスターも持ち手も含めての寸法です。

それから、スーツケースの容量をリットルで表記しているのを参考に選ぶこともできます。

よく、目安として渡航1日当たり10リットルと言われるので、3日間の渡航なら30リットルが入ればよく、1週間の渡航なら70リットル入ればよい、という計算になります。

スーツケースは一番大きなモデルでも容量は100リットルが上限なので、10日を超える渡航なら100リットル容量のスーツケースがおすすめかと言うと、必ずしもそうではありません。

旅慣れた人が長期渡航でも意外にコンパクトな荷造りで旅行する例が多いことでもわかるように、決して1日10リットルという目安にとらわれる必要はないのです。

大きくて重いスーツケースは、旅行中にそれ自体が負担となるので、大は小を兼ねるという考え方で大きめのスーツケースを選ぶことは、おすすめできないのです。



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ハードケース?それともソフトケース?

昔からトランクと言われてきたスーツケースは、ハードケースタイプですが、ソフトケースタイプのスーツケースもあります。

ハードケースの場合、ポリカーボネートやABSといった樹脂製となっています。

軽量で、しかし強度が高いというメリットがありますが、それでも分厚さにより、強度は変わります。

しかし、ソフトケースに比べて強度に優れていることは間違いありません。

更に、ハードケースは密閉性なので防水性でもまさっています。

セキュリティー面でも、防犯性はハードケースの方がまさっています。

硬い構造になっているので、スーツケースの中に両側に収納スペースが確保され、整理して入れ易いというメリットがあります。

また、布ではなく合成樹脂製ということは、色々なカラーやデザインの中から選べるということにもなります。

堅牢性に優れたハードケースですが、航空会社で預けた荷物が積み卸し時に放り投げられたりして、へこんだり、キズが付く恐れがあります。

また、ソフトケースのものよりは当然重くなります。

また、観音開きとなりますので、開くと2倍の面積を必要とします。

欧米から来日した人が、日本の小さな部屋のホテルに泊まり、「ベッドかトランクか、二者択一だ。」と嘆くように、ハードケースの場合は場所を取ることを覚悟しなければならないのです。

一方、ソフトケースの場合は布製なので柔らかく、追従性があり、かさばるものでも無理して入れることが可能です。

また、ポケットが外側についていることが多いので、気軽な収納場所として活用できます。

何と言っても、軽さがメリットです。

しかし、鋭利なものに当たるとすぐに切り裂かれてしまいます。

壊れやすいものを入れておくと、衝撃で壊れてしまうおそれもあります。

防水性や防犯性も、ハードケースには劣ります。

ボディ表面の加工は?

ハードケースタイプのスーツケースの場合、ボディの表面加工には、ツルツルした鏡面加工と、つや消しのエンボス加工の2種類があります。

この違いは、機能性よりも見た目の要素が大きいので、好みで選ぶことになりますが、それぞれのメリットとデメリットを紹介しておきます。

鏡面加工の場合、プラスチックとは思えない鮮やかな発色で、ツヤもあって何と言ってもキレイです。

機能面のメリットとしては、ステッカーなどを貼りやすい、という点があります。

エンボス加工の場合、表面に凹凸がある為、ステッカーを貼ってもすぐに剥がれてしまうのです。

しかし、エンボス加工の場合、キズが付きにくく、付いても目立ちにくいのがメリットです。

また、鏡面とはひと味違った質感を好むという人も少なくありません。

もし、何度も旅行に持って行くことを考えるのであれば、エンボス加工がおすすめです。

ハードケースのスーツケースは、航空会社による積み卸しの時に放り投げられるなどしてキズが付き易く、また、他のスーツケースと擦れ合うことでも表面がどんどん傷んでいきます。

鏡面タイプは、汚れが付くと、取り除きにくいですし、ステッカーを貼るのは簡単でも、今度ははがすのが大変です。

使用回数を重ねた時、見た目を長くキレイに保てるのはエンボス加工の方なのです。

キャスターにも色々ある

スーツケースの寿命をキャスターが左右する、という位の気持ちで、キャスターを重要視してほしいものです。

旅の途中でキャスターが破損した時、本当に物理的に困ることになります。

航空会社での積み卸しの際にキャスターが壊れる場合もありますが、消耗してキャスターがまず壊れる、という場合が少なくありません。

キャスターそのものが破損する場合だけではなく、キャスターにつながっているボディの部分に亀裂が生じる場合もあります。

昔は安物のスーツケースの場合キャスターが壊れやすいものが多いと言われていましたが、最近はキャスターの品質が全般的に向上し、むしろボディの割れの方が多くなってきている程です。

安全なのは、高価でも定評のあるメーカーのスーツケースを購入することが、キャスターで痛い目に遭わない為にはおすすめと言えます。

キャスターが4輪のものと2輪のものとがありますが、4輪は体の横で楽に引くことができます。

2輪のものは、斜めに引っ張ることになりますが、キャスターはその分大きめとなっていることが多いです。

それから、双輪タイプ、つまりダブルキャスターのものもあります。

タイヤが2重である分、重量は重くなりますが、石畳やデコボコ道でも走行が安定し、楽に引っ張ることができます。

また、引っ張る時のゴロゴロ音も、いわゆる静音キャスターであれば静粛になっています。

早朝や深夜にゴロゴロ音をたてながら周囲に迷惑を掛けることなく済むのです。

施錠の注意点

防犯性の観点から、特に米国旅行の場合、TSAロックのスーツケースがおすすめです。

もっとも、最近ではスーツケースがほとんどTSAロックになっているので、苦労して探す必要はありません。

ハワイやグアム、サイパンも含めて米国では、9.11以降に空港での荷物検査が厳しくなり、原則として預けるスーツケースは鍵を施錠してはならないとされています。

空港職員がスーツケースを開けて検査し易いようにする為です。

ただ、TSAロックは例外で、ロックして預けて構わないのです。

TSA職員が特殊なツールでアンロックして、スーツケースの中を検査できるのです。

万一、TSAロックでないスーツケースの鍵を施錠したまま預けると、空港職員がその鍵を破壊してスーツケースの中身を検査したとしても、文句を言えないのです。

海外では盗難のリスクもあるので防犯対策が重要となりますが、TSAロックであれば安心です。

フレームタイプか、ファスナータイプか

ハードケースタイプの中でも、更にファスナータイプとフレームタイプとに分かれます。

開閉部分がファスナーになっていると、少しだけ開けるということも出来るので、荷物の出し入れがし易くなります。

フレームタイプに比べて、軽量になりますし、この部分がクッション性を発揮して、ボディが衝撃を受けても壊れにくくなります。

しかし、この部分は防水性に劣りますし、鋭利なもので切り裂かれるおそれがあります。

フレームタイプは、防犯性、防水性に優れていますが、ファスナータイプよりは重くなりますし、全開しないと荷物の出し入れができません。

軽量なら楽だけど

航空会社では、預けることができる手荷物の重量に上限を設けています。

オーバーすると、かなりの額を加算されることになります。

なので、スーツケースの自重が重いと、中身の荷物の量が制約されることになります。

旅の途中で引っ張って運ぶ際も、段差や階段の時にスーツケースが重いのは辛いです。

しかし、スーツケースは軽量ならば良いかと言うと、それにはそれで弱点がつきまといます。

それは強度です。

折角硬い樹脂を使用したボディーでも、薄いボディーは強度が弱く、割れたり亀裂が入ったりとリスクが高くなります。

強度の高い樹脂は、価格も高いのが普通です。

安価で軽量なスーツケースは、強度の劣る材質の樹脂であることを疑ってみる必要があります。

購入ではなく、レンタルという選択肢も

旅行に使用する回数がそう多くはならない見込みの人であれば、スーツケースを購入するのではなく、レンタルするのも選択肢としておすすめです。

最近は、品質の良いスーツケースでも以前よりは割安で買えるようになり、レンタルする理由は感じないかも知れません。

しかし、自宅にスーツケースの収納スペースを確保しなければならないのは、負担だという人もいるでしょう。

また、レンタル業者はスーツケースが使用後に戻ってくるので、どこのスーツケースが壊れ易いかを知っています。

新品販売店のスタッフが持ち合わせていない情報を知っています。

スーツケースという消耗品の中古品を借りる、ということを承知の上であれば、レンタルするのも悪くないのです。

まとめ

スーツケースは、サイズや重量、ボディの材質や加工、キャスター、ロックといった点に注意して選んでほしいものです。

また、購入するという選択肢のほかに、レンタルするという手もあります。

持って行く旅行に応じて、その期間、荷物の量、航空会社側の条件などを判断材料にして、自分に合ったスーツケースを選ぶことです。

例えば、機内に持ち込むのか、預けるのかの違いで、選ぶべきスーツケースも変わってきます。

どんな旅行にもこれ一つで正解、というスーツケースは無いのです。







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