高圧洗浄機の作業で気をつけることは?使用時の4つの注意点
高圧洗浄機は、外壁や車など、さまざまなものを洗浄する際に役立つ便利な商品です。
しかし、これを使用する際には、守るべきポイントがあります。
それをしっかり意識していないと、思わぬ失敗をしてしまうこともあるので、十分注意してください。
では、高圧洗浄機を使うときの基本的な注意点について、詳しく説明していきましょう。
時間帯に注意
高圧洗浄機を使って洗浄作業をするなら、最初に、「いつ行うか」という問題があります。
というのも、高圧洗浄機を使うときの音は、かなり大きなものになってしまうからです。
高圧洗浄機の特徴は、高圧で水を噴射し、その圧力で汚れを落としていくことですが、その際には、どうしても大きな音が響くことになります。
これは、高圧洗浄機の稼働音だけでなく、洗う対象物や地面などに、勢いよく水が当たるときの音も含まれます。
そのため、高圧洗浄機を使うのであれば、なるべく日中に済ませておくべきです。
寝ている人が多い早朝や夜間に使用すると、音が大きすぎて近所迷惑になる可能性が高いので、使う時間帯には十分注意してください。
家で使うなら家庭用を
高圧洗浄機には、家庭用と業務用の2種類がありますが、家で洗車などに使用するのであれば、ぜひ家庭用の商品を選択してください。
家庭用の高圧洗浄機は、一般家庭で使用することを考慮して、音を少し抑えているのです。
そのため、なるべく音によるデメリットを減らすなら、おすすめの商品になります。
ただし、業務用よりは小さいというだけで、夜間にも使用できるほどではありません。
家庭用であっても、隣近所への配慮は忘れないようにしましょう。
集合住宅などの場合は、音が響くかもしれないことを隣に知らせておくと、トラブルを回避することができます。
服装に注意
夏に水を使った作業をするときは、薄着で肌を露出させることが多くなります。
半袖短パンの格好で、足元もサンダルだけで作業を始めたくなりますが、高圧洗浄機を使うときは、あまり露出の多い服装を選ぶべきではありません。
なぜなら、高圧で噴射された水が、体に跳ね返ってくるからです。
その跳ね返りから体を守るために、露出はなるべく少なくしておきましょう。
「水で濡れるくらい気にしない」と油断してしまうこともありますが、高圧洗浄機の水の跳ね返りは、ただ濡れるだけではなく、強い痛みを感じることになります。
強い圧力で噴射された水は、跳ね返るときにも、かなりの勢いがあるのです。
また、水と一緒に砂利などが飛んでくることも多く、それが肌に直接当たると、怪我をする恐れもあります。
そうした事故を防ぐためにも、使用時の服装には注意してください。
肌が隠れる服を着て、足も長靴にしておけば、安全に作業することができます。
マスクやゴーグルも
高圧洗浄機を使用するとき、水が跳ね返ってくるのは、体だけではありません。
顔に向かって飛んでくる可能性も十分にあるので、マスクやゴーグルなどを用意し、顔を保護することも忘れないようにしましょう。
特に目の保護は重要なので、ゴーグルは揃えておいてください。
肌に当たって痛いほどの勢いで水が目に入るのは、とても危険です。
しかも、水の中には砂利や泥が混ざっていることもあるので、ただ痛いだけでは済まないこともあります。
ゴーグルが用意できない場合は、サングラスなどで代用することも可能なので、作業を始める前にしっかり準備しておきましょう。
ホースの長さに注意
高圧洗浄機は、基本的には便利なものですが、例外もあります。
それは、高圧ホースの長さが足りなかったときです。
もし長さが足りない場合は、遠くへ伸ばすことができないため、いろいろと不便な点が出てきてしまいます。
例えば、3階建ての建物で最上階を洗浄したいとき、十分に長い高圧ホースがあれば、1階から伸ばして作業を進めることができます。
しかし、長さが足りない場合は、高圧洗浄機の本体を持って上の階へ上がらなければならないのです。
それでも、家庭用の軽い商品なら持ち運びの労力を減らすことができますが、重量のある業務用を使っていた場合は、かなり大変な作業になってしまいます。
家で使うときは、それほど長さが必要になることはありませんが、業務用の商品を仕事で使うような場合には、長さが必要になる場面も多いのです。
そのため、洗浄する場所によっては、長さを確保することが重要になってきます。
延長高圧ホースを使おう
高圧ホースの長さが足りなくて不便なときは、伸ばすための便利なアイテムを使いましょう。
延長高圧ホースを使えば、普通は8~10mの高圧ホースを、さらに伸ばすことができます。
商品にもよりますが、20mまで延長できるものもあるので、遠い場所を洗浄するには最適です。
延長して長さを確保しておけば、遠くにある電源までわざわざ運ばなくても、その場に置いたまま、楽に洗浄作業を進めることができます。
これは、高圧洗浄機を濡らさないためにも大切なポイントです。
多少の防止機能はありますが、本体や電源プラグに水をかけるのは避けなければなりません。
あまり水がかかると、故障の原因になってしまうのです。
そのためには、延長高圧ホースで長さを確保して、なるべく離れた場所に置くようにしましょう。
水圧のデメリット
高圧洗浄機は、高圧で噴射した水によって、汚れをきれいに落とすものです。
しかし、場合によっては、汚れを落とすだけでなく、余計なダメージを与えてしまう可能性もあります。
例えば、外壁の塗装です。
塗装が弱くなり、剥がれやすい状態になっていた場合、高圧の水流を当てたことで、汚れと一緒に剥がれ落ちてしまうことがあるのです。
この問題を考えたとき、「家庭用はパワーが弱いから大丈夫」という油断をしてしまうこともありますが、家庭用であっても、やはり注意は必要になります。
業務用より落ちるとはいえ、家庭用の商品も、塗装を削り取るには十分な水圧なのです。
そのため、外壁を洗浄するときは、噴出口を近づけすぎないようにしましょう。
40~50cmくらいの距離をとって洗浄すれば、塗装への影響は軽減できます。
洗車も注意しよう
高圧洗浄機の強い水圧は、車にもダメージを与えてしまうことがあります。
といっても、ボディがへこむわけではありません。
水圧の影響というと、へこみを想像してしまうこともありますが、1点に長時間当て続けたり、水圧を強めるノズルを使ったりしない限り、へこむ心配はないのです。
洗車の際に注意しておきたいのは、へこみよりも、樹脂やゴムのパーツが壊れることなります。
それらは、紫外線や風雨などの影響で劣化しますが、その場合、本来の柔軟性が失われてしまいます。
つまり、通常よりも固くなった状態であり、そこに強い圧力をかけたりすると、簡単にヒビが入ることがあるのです。
そのため、長く使っているパーツには、あまり水流を当てないようにしてください。
また、強い水圧が地面に当たると、土や砂を巻き上げることになりますが、それに気づかずボディを拭いたりすると、小さい傷をつけてしまいます。
洗浄作業を行うときは、まず下から始めて、最初に地面を濡らすようにしましょう。
巻き上げられる土や砂を減らし、それからボディにとりかかれば、確実に汚れを除去することができます。
まとめ
高圧洗浄機は、汚れを落とすためにはとても便利ですが、そのメリットを得るためには、ここで紹介したようなポイントをしっかり押さえておきましょう。
強い圧力で水を噴出することは、さまざまなデメリットにもつながるため、決して適当に使ってはいけません。
注意点を守って正しく使用すれば、壁や車などを安全に洗浄することができるのです。