見たらフラッと外国に行きたくなる邦画ベスト3
日常から離れてフラッと外国にでも行ってみたい、そんな気持ちになることはありませんか。
現実逃避とまではいかないちょっとしたスキマの時間にそんなことを考えています。
“もしあの国で暮らすことが出来たら”とか“昔から憧れていた外国に行ってみたい”とか実際に行くことが出来なくても、雰囲気だけでも。
そんな映画をご紹介します。
第1位 「かもめ食堂」
舞台はフィンランドの首都ヘルシンキ、ここで小林聡美演じる主人公のサチエは日本料理の食堂を営んでいます。
食堂を営む場所にヘルシンキを選んだ理由が“フィンランド人も鮭を食べるだろうから”という変わった理由で、日本での仕事を辞めフィンランドに移り住んでしまいます。
北欧スタイルのスッキリしたインテリアのお店でここにミドリやマサコなど個性的な人々が集まってくるのですが、なんとも言えないのんびりとした雰囲気で自分もこの食堂に行って見たくなるような感じがします。
食堂のメインの料理は「おにぎり」で、日本人であれば嫌いな人はいないだろうと思われるまさに日本のソウルフードなのですが、フィンランドで受け入れられるために試行錯誤をしたり、やっぱり本来の「おにぎり」に戻ったりといった、日常が描かれています。
自分の日常から離れてちょっと他の人の日常を垣間見ている、しかもそれはとてもゆったりとした時間が流れている、私にとってそんな映画です。
第2位 「プール」
画面はタイトル通りにプールのアップから始まるこの映画、不思議なことに最後まで誰もプールに入るシーンは無いのです。
伽奈が演じるさよが卒業旅行でタイのチェンマイを訪れます、さよは小林聡美演じる主人公京子の娘で、京子が営むゲストハウスに来ました。
登場人物はこの他に市尾と菊子とタイ人の子供ビーをあわせて6人。
個性的な俳優が織りなすなんとも不思議な映画です。
ほとんどのシーンがゲストハウスの周辺で撮影されていて、熱帯のタイであるのに暑さを感じさせない、むしろ涼し気な感覚を覚えます。
主人公の京子は日本に家族を残してタイに移住しています。
理由もその方が楽しそうだったからといことでこれもちょっと普通の感覚では理解できないものですが、やはりこの映画でも“もしそんな生き方が出来るのなら”と考えてしまいます。
当然娘のさよにしてみれば“なんで”というのが普通の感覚でしょう、京子の感覚もさよの感覚もそのまま映像になっている感じがして、タイの不思議な雰囲気もあわせて楽しめる映画です。
第3位 「新しい靴を買わなくちゃ」
モノクロームのパリの街並み、最初から恋愛映画の雰囲気がいい感じに出ています。
メインキャストの勅使河原アオイを演じるのは中山美穂、八神センを演じるのは向井理でこちらもお似合いのカップルです。
二人の出会いはセーヌ川の河畔でセンの落としたパスポートをアオイが踏んで履いているヒールの踵が折れてしまうところから、ちょっとベタな感じもしますが監督がドラマのヒットメーカー北川悦吏子ということもあり新鮮な印象を受けます。
パリの風景が情感豊かに描かれており、アオイはパリに住んでいる、センは旅行で訪れている、どちらの視線で見るかによって映画の印象も変わってきます。
センがパリに来る原因となったのは自由奔放な妹のスズメで桐谷美玲が演じています、スズメの「御守り」としていきなりパリに行く羽目になった兄センはいつもこの妹に降り回されています。
そういった“いきなりパリに行く”とか“パリで出会いがある”とか、この非日常感とテンポのよい会話で見ている人を楽しませてくれる映画です。
まとめ
私のお勧めの邦画3本をご紹介しました、どれも自分の日常から離れた場所で描かれる別の日常。
映画だから現実性が無いのは普通なのですが、この3本は現実味のある非日常という印象があります。
個性的なキャストやちょっとマイナー感があるところも気に入っています。
フラッと外国に行ってみたいな~なんて気分になったらお勧めの映画たちです。