夫婦の形も千差万別!他人の家庭事情を覗き見邦画ベスト10ランキング
目次
第10位 「大木家の楽しい新婚旅行」
結婚する前から倦怠期気味な新婚夫婦が、ひょんなことから地獄へ新婚旅行に行くという、とんでもない設定の物語。
良くも悪くも凄くゆるいです。
ハマらない人には退屈かもしれません。
私は沼にはまるようにじわじわとこの映画のテンポにハマってしまいました。
地獄で出会った子供たちに、夫婦はだんだんお互いと向き合っていきます。
第9位 「あらくれ」
全体的にあまり良いことのない嫌な印象の話ですが、主人公のさっぱりきっぱりした性格が後味を悪くさせずに物語を終わらせています。
いろんな男と知り合ってみても、その勝ち気な性格からどれもあまり上手くいきません。
しかし、不当な扱いを受けても、すぐに前を向き不適に微笑み、時には反撃を食らわす主人公の強さには憧れてしまいます。
女の幸福とは、などと考えると行き先の怪しい終わり方ですが、私は暗い気持ちになることなく観終われました。
第8位 「月夜の傘」
合わせて4つの家庭が出てきます。
熟年夫婦に新婚夫婦、夫との死別を経験した子連れの奥さんまで実に様々です。
水洗い場で井戸端会議が日々の習慣です。
ある者は夫との関係悩み、ある者は子供の反抗期に悩み、またある者は人生の新しい展開に悩んでいます。
どんな環境にいても、それなりの悩みは必ず出てくるものなのだと考えさせられます。
皆なんでもないような顔をして、毎朝水洗い場に集合します。
なんだか前を向いて頑張れるような映画です。
第7位 「女優と詩人」
きりりとしたモダンな女優の奥さんとぼんやりマイペースな詩人の旦那さんと夫婦です。
1935年の映画ですが、この夫婦の暮らしは奥さんが支えており、割と尻に敷かれがちな詩人の旦那さんは今でいう家政夫と言ったところ。
特に争いもない日常でしたが、お互いもやついた気持ちを抱えつつ、日々を送っていました。
この夫婦、見ていてとっても可愛らしいです。
二人の夫婦を取り巻く住人も、典型的なキャラクターですんなりと観れます。
近所のおせっかいおばさんに、友人のずうずうしい作家崩れ、新しく隣に越してきた初々しい新婚夫婦…詩人の旦那さんのぼんやりした具合もクセになりますし、本人たちにとっては大変なことだろうけれど、ほのぼのとした気持ちで鑑賞できる娯楽映画です。
第6位 「宗方姉妹」
古き良きを好む姉と、現代っ子な妹のお話です。
夫からあまり良い扱いを受けていない姉をみて、日頃からやきもきしている妹は姉に食ってかかります。
私が観たときの年齢(20代前半)と、元々の私の性質とがちょうど拮抗して、姉の気持ちにも妹の気持ちにも共感できる印象深い映画でした。
「私は古くならないことが新しいことだと思うのよ」という一連の姉の言葉は深く私の心に刻まれています。
制作年から50年余りたっていますが、真理をついた古くならない映画だと思います。
第5位 「最高殊勲婦人」
同じ家同士の兄妹の結婚が2代続いた両家の末っ子たちは、絶対に同じような結婚はすまいとお互い同盟を組む。
が、だんだんと惹かれ合ってゆき結局は同じ結末に。
この作品、ぱきっとからっとした会話劇がなんともすがすがしい映画。
みんな物事を包み隠さずはっきりというので、気持ちが良いです。
個人的には主演の若尾文子のサンドイッチの食べっぷりや、同僚のトンカツの食べっぷりも見所です。
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第4位 「明日の幸福」
家宝ひとつに3世代の夫婦が大騒ぎする(端から見れば)楽しい映画です。
様々な年代、立場の人の思惑や感情が交錯するので、いちいち感情移入していると少し疲れてしまいます。
高見の見物気分で観るのが吉でしょう。
緊張と緩和がすがすがしい作品です。
第3位 「結婚のすべて」
見合い結婚で結ばれた平凡な姉夫婦をみて、妹は私は恋愛で結ばれるわ!
と息巻いている。
紆余曲折を経た末、妹が気がついたこととは…。
序盤からだいぶスピード感のある大胆な演出で飛ばします。
カメラワークも場面のつなぎ方も、凄くスタイリッシュで今観ても新鮮です。
映画というよりはアニメーションの演出ような不思議な感覚です。
第2位 「結婚行進曲」
仕事熱心で良くも悪くも家庭を省みない夫と、それを頭では納得しながらも不満が溜まっている妻のお話です。
この映画、とにかく役者全員が早口でまくしたてます。
当時「早口大会」とまで評されたそうで、最初から最後までの疾走感がものすごいラブコメディです。
早口なのも、登場人物全員のアクが強いのも相まって、とにかくおもしろいです。
第1位 「めし」
倦怠期に突入したの夫婦の元に、夫の姪が家出してくることで事態はゆっくりと確実に転がりだしてゆきます。
はつらつとした姪は、若さ故に奔放にふるまい、妻の心を少なからず乱していき、果てには妻も家出してしまいます。
まとまらない気持ちだけを抱えて、妻は実家に帰りますが…。
特に激しく口論するとか、愚痴をこぼすとかいうこともないのですが、妻の思い悩む様子が切々と伝わってきます。
特に問題が解決したわけでもないラストの結末にみなさんはどう感じるのでしょうか?
私は自分なりの答えを見いだせて安堵したものですが。
まとめ
他人の家庭事情にはなかなか気軽に立ち入れないものですよね。
既婚者は、他の家庭はどんなもんかと気になりますし、未婚者は結婚生活や夫婦間で起こりうる問題はどんなもんかと気になります。
そんな時は、夫婦を題材にした映画を観てみると良いかもしれません。
今の悩みの解決のヒントが見つけられたり、逆に何でもなく思えたりするかもしれませんよ。
今回は比較的古い時代の作品を中心にセレクトしましたが、時代が変わっても家庭事情はそこまで変わらないのだなと感じました。