もう一度見たい邦画ランキングベスト21
目次
第21位:「モヒカン故郷に帰る」

この映画は最近みた映画の中でもダントツで泣き、笑いました。
南極料理人の沖田修一監督の作品なので、ゆるーい映画なのかなと思い見てみたら、
やはりゆるかったです。
ただ、主役の松田龍平がパンクロック、父親役の柄本明が矢沢永吉ファンということで、
緩急のついた、メリハリのある仕上がりになっていました。
簡単なあらすじとしては、恋人(前田敦子)と共に結婚の報告で地元の島に帰ってきた永吉。
久しぶりに家族が集まったところ、父親が急に倒れ、末期のガンが発覚。
そこから父親の看病をしながらの島での暮らしがはじまります。
通常の邦画ならではのゆったりとした、でも悲哀のまじった展開になっていくのかなと
思ったのですが、そこは沖田監督、シリアスなシーンなのにすごくゆるい。
でも泣ける。
そんなお話です。
最初ガンが発覚した時に、泣きそうになった弟くん(千葉雄大)がお水を買いに行き、その後
これまた泣きそうなお母さんがお水を買いに行ったお母さん(もたいまさこ)に向かってお父さんが「どんだけ水買に行くんや」
とツッコミいれた所で笑った後、永吉に「ガンか」と聞いて、そうとわかった後静かに布団を被るシーン。
そしてその次のシーン、台所で魚を切っていたお母さんが、涙が止まらなくなり、席を外す所で、私の涙腺崩壊しました。
この映画のポイントの一つなんですが、役者のみなさんが役に馴染んでいるので、日常にシンクロするんです。
大切な誰かが確実にいなくなる事をゆるい日々の中で自然に受けいれないといけない空気をみなさんが自然に表現していたので、
映画の世界に私も自然にはいりこんで、泣きながら笑うという意味不明な表情になっていました。
最後まで、ゆるくパンクにロックに楽しく、でもしんみりした展開でした。
この映画は本当に一度みてほしい映画です。
第20位:「ジョゼと虎と魚たち」

見た方は結構いると思います。
10年くらい前の映画ですが、今見ても胸がしめつけられて、見ていてせつない気持ちになります。
妻夫木聡主演でヒロインは池脇千鶴。
恒夫(妻夫木聡)は今でいうリア充の大学生。
セフレいるしいい感じの雰囲気の香苗(上野樹里)いるし、友達にも恵まれて正直何不自由ない大学生活を満喫している、いやもう本当リア充ですね。
そんな恒夫が、大学で噂になっているおばあちゃんの乳母車の中にいた足の不自由なジョゼ(池脇千鶴)と出会い、
はじめは興味本位と、おいしいご飯目当てに彼女たちの家に行っていたけれど、おばあちゃんの死をきっかけに
結ばれて、一緒に暮らしはじめるのだけれど…。
というお話です。
最後はハッピーエンドではないです。
最後は再会した香苗とくっついてジョゼとは別れてしまいます。
とても現実的な結果で、とても悲しいのだけれど、だからこそ見た後はどんなに時間がたってもせつなさが残ります。
別れのきっかけは別に好きな人ができたからもあるけれど、社会人になって、現実が見えてきて、
ジョゼに対する好きという気持ちよりも、彼女の存在を重く感じてきている所もあり、それも別れの一因なのだろうなと
思えるシーンや恒夫のジョゼに対する表情が、恋していた時と違い、遠慮した笑顔にもなってきていて、
「ああ、別れが近いんだな」と、終わりの予感を匂わせる所がありました。
恒夫がジョゼをつれて実家に行こうとしたけれど、結局行かなかった所を見た当時は
「ずるい」と思ったけれど、そこも人間ゆえに、色々悩んだ結果なんだろうな、と10年たった今はそう思えます。
ジョゼは、足が不自由なこともあって、とてもひねくれた子なのだけれど、
自分の境遇を理解し、悟っていて、いつか恒夫と別れることもどこかで理解していたのか、
別れる時もとても淡々としていました。
とてもひねくれて、でもかわいい彼女を見ていると
もしジョゼの足が不自由でなかったらどんな風になっていたのかな。
とか
かなわないもしを考えてしまって、すごく胸がしめつけられる映画です。
そして、年をかさねるにつれて、見方や感じ方が変わる映画です。
第19位:「学校Ⅱ」

それほど期待して見た作品ではありませんでした。
永瀬正敏さんのファンで,永瀬さん出演作品なので見てみよう!という安易なきっかけから見た作品です。
しかし,見た後はとても考えさせられました。
障害者が自立していくことの大変さがとても良く伝わってきます。
自分の周りにも障害者の子供を抱える知人がおります。
その様子を見ていて,大変さは分かっていたつもりですが,やはり傍から見るのと当事者では大きな隔たりがあります。
それが以前より分かった気がします。
高等養護学校を卒業した生徒達が社会で働き始め,これまでの親や学校の保護下から外に出ると様々な障壁に直面します。
そんな厳しい現実を目の当たりにしたとき,彼らは彼らなりにシッカリとした意志を持っていることを知らされました。
当然のことなのですが,障害者という色眼鏡で見ていた部分があり,彼らはそこまで深く悩んだり考えたりはしていないのだと大きな誤解をしておりました。
とんでもない偏見でした。
障害者だけではなく,高齢者に対しても「心のバリアフリー」の大切さを考える機会をもらえた作品です。
第18位:「シムソンズ」
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野球やサッカーがメジャースポーツである日本において、カーリングという競技はとても地味な存在です。
しかし、今年の3月、そのカーリングが多くのスポーツファンから注目を浴びました。
カナダで行われた女子カーリング世界選手権で、日本代表チームが銀メダルを獲得するという快挙を成し遂げたのです。
日本のカーリング界にとって、五輪・世界選手権を通じて初めて手にしたメダルです。
決勝戦でスイスに敗れた時には大粒の涙を流した選手たちでしたが、その後の表彰式では満面の笑みで観客に向かい手を振っていました。
何とも美しいその光景でした。
その姿をテレビの画面越しに眺める私の心の中には、かつて女子カーリングをテーマにして作られた「何とも美しい」映画の記憶が蘇ってきまのです。
「シムソンズ」は今からちょうど10年前、2006年に公開された日本映画です。
監督はのちに「キサラギ」や「脳内ポイズンベリー」を手掛けることになる佐藤祐市、主演は加藤ローサで、大泉洋や藤井美菜、夏八木勲らが脇を固めています。
2002年のソルトレイクシティ冬季五輪カーリング女子日本代表として実在した「シムソンズ」をモデルとし、主に彼女たちがカーリングを始めてから、北海道女子カーリング選手権で決勝戦を戦うまでの過程を描いています(実はそのあとに重要なオマケシーンがありますが・・)
この映画が優れているのは、彼女たち(シムソンズ)が平凡な毎日を過ごしながらも、自分たちの意思で現状を変えていこうとする姿が描かれているからです。
一時期、日本の青春映画には「自分ではやりたくなかったのに、周りに巻き込まれてやってみたら成功した」的なストーリーが流行しました。
仕方なく大学の相撲部に入部した、仕方なくブラスバンドを始めた・・などです。
しかし、「シムソンズ」は違います。
好きな人の気を引きたいというちょっとした下心はあるものの、すべての動機は自分の中から生まれているです。
ですから、周りも彼女たちに対して、厳しい言葉を浴びせると同時に、この上ない愛情を注いでいくのです。
見た目や毎日の生活が平凡に見えても、その人の心の中が平凡とは限りません。
人は何か目標や夢を持つ限り、平凡な人生を送ることはないのです。
「シムソンズ」の主人公は女子高生ですが、この映画は観る人の性別も世代も問いません。
もし、何か熱いものを映画から感じたいと思った時には、ぜひ「シムゾンズ」をご覧になって下さい。
第17位:「桐島、部活やめるってよ」

私は、あらすじを読んで内容が気になったのと、監督が私の好きな吉田大八さんだったということもあって、「桐島、部活やめるってよ」を見たのですが、本当に面白かったです。
誰からも一目置かれ、頼りにされている存在の桐島が、突然部活を辞めて行方不明になり、皆がてんやわんやするというだけの話なのですが、その中で描かれている学校内の見えないヒエラルキーに基づくあるあるがビックリするぐらいリアルすぎて、自分の高校時代はどうだったかを思い出し、笑ってしまったり、誰かに対して不愉快な気分になったりと、作り手や演者のセンスに本当に驚かされます。
実際に学校の中を撮影してるんじゃないかってぐらいの感覚になりました。
作中でずっとヒエラルキー上位の連中に無視され続けてる映画部の主人公一派が、最後ちょっと反撃するシーンには溜飲が下がりましたし、ヒエラルキー上位の連中の中にも話の分かる人間がいるということも表現されていて、見終わった後はとてもすがすがしい気分になりました。
あのエンディングからの、高橋優さんの「陽はまた昇る」は鳥肌が出ますよね。
第16位:「海猿」

ちょっと疲れなぁとかやる気がでないと思っているときには、是非とも見てほしい作品です。
どんなにこんなんな状況でもあきらめずに頑張る主人公には、きっと元気をもらえると思います。
でも、ただのパニックムービーではありません。
主人公仙崎と環菜のラブロマンスが話に緊張感と切なさをプラスしてくれます。
大型フェリーの事故の中、どんどん困難な状況に追い込まれていく仙崎。
かならず帰ってくると信じて待つ環菜。
二人を見ているとなんとか仙崎を無事に返してあげたいと力が入ってしまいます。
困難な状況が厳しければ厳しいほど、脱出する方法や危機を回避する時の不自然さが気になるものですが、この作品に関しては、あまり不自然さがなくてハラハラしっぱなしです。
作品後半に、結婚を迷っていた仙崎のプロポーズシーンでは涙がでそうになるはずです。
ただ、原作を読んでおられる方は、仙崎のキャラクターに少し違和感を感じるかもしれないので注意しておきましょう。
第15位:「パーマネント野ばら」
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海辺の町のヘアーサロンとは名ばかりの床屋・パーマネント野ばらに出戻りしてきたヒロインと、その周りの女性たちを描いた作品。
女の業というか、様々な感情が、重たい感情もさらりと描かれているのが特徴。
旦那の浮気、失踪、死。
重たい内容だけど、どこか浮き世離れした感じがする。
だからこそ、最後の全てをひっくり返す、ヒロインと恋人の秘密の、あまりにも、切なくて美しい場景が栄える。
小池栄子の、「あんたが狂ってるんだったら、この町の人はみんな狂ってるよ」という言葉が胸を離れないです。
女性にオススメする映画を訊かれたら、間違いなくこれをオススメすると思います。
女だからこそ分かる気持ちと、最後の終わり方に美しさを覚える気持ちと。
見ながらそれを感じる私たちも業を引きずっていて、だからこそこの作品を好きだと思えるのだな、美しいと思えるのだな、と感じています。
西原理恵子の原作は未読ですが、映画のイメージを壊したくなくて読むか悩んでいます。
第14位:「タイヨウのうた」

中盤くらいから最後までずっと涙を流してしまいました。
初恋を思い出すような、でも少し切なくキュンキュンする映画です。
歌手を目指してる主人公は太陽に当たると死んでしまうという病気です。
なので夜に路上ライブをしに出かけ、太陽が出る前に帰宅するんです。
そのなかである1人の男性と出会い、彼のことをだんだん好きになるという感動するラブストーリーです。
最近こういったラブストーリーをみていなかったのですごく見入ってしまい感動してしまいました。
主人公のYUIは歌も上手であの高い声が映画のストーリーせいにマッチしています。
奇抜なカメラワークも全くなく非常にシンプルで見やすくよかったです。
主人公だけではなく、彼氏役の塚本高史の演技力も素晴らしいです。
終始ドキドキしながらみることができる映画でした。
ハッピーエンドではないですが、人のありがたみを非常に考えさせられる映画でオススメです。
お気に入りの映画が一つ増えました。
第13位:「みなさん、さようなら」
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「アヒルと鴨のコインロッカー」や「ゴールデンスランバー」等を監督されている中村義洋さんの作品で、中村監督の過去作がとても面白かったので見てみることにしました。
育った団地から出ないで生きていくと決めた主人公の、13歳から30歳までの姿を描いた作品なのですが、笑い、涙、青春、家族の絆、そしてどんでん返しまで、2時間の間にどれだけの要素を詰め込むんだというぐらい贅沢な作品だと私は思います。
団地内という狭い世界で暮らす主人公が子供の心を持ったまま身体だけ大人になっていく中、外の世界はそれとは比べ物にならないスピードで変化していき、時代と共に団地がどんどんさびれていく様子は、本当に切ない。
当然見ている側は、何で団地から出ないんだろうと思うわけですが、後半になって、団地から出ないのではなく、ある事件がきっかけで団地から出られなくなったという衝撃の事実が発覚、そして、それを乗り越えてエンディングを迎えた時には、涙が止まりませんでした。
正直、見始める前は、あらすじだけ見ていると泣くような作品だと思っていなかったので、かなりの不意打ちでした。
特に、ずっと主人公のことを肯定し続け、ニコニコしているだけだった母親の思いが語られるシーンは、本当にズルいの一言です。
あの展開で泣かない人がいるんでしょうか。
エレファントカシマシの歌う、挿入歌の「さらば青春」と、エンディングで流れる「sweet memory」も、本当に作品とマッチしていて、素晴らしかったと思います。
第12位:「映画ホタルノヒカリ」

母さん伸子は吉永さゆりさん、息子浩二は二宮和也さんが演じます。
冒頭、ごく普通に生活していた2人に襲いかかったのは原爆。
浩二は死んでしまいます。
浩二が学校で授業を普通に受けていた瞬間に万年筆のインクがパリンと割れて真っ黒になる映像があるんですが、原爆の凄さを物語っているのが、戦争を知らない世代でも分かる映像になっていて思わず口に手を当ててしまいました。
そんな映像から始まるこの映画。
最初から一気に吸い込まれていくような感覚になりました。
それから3年後、伸子の前に、さも生きているかのように突然浩二が現れます。
伸子が「あんたは元気?」と浩二に尋ね、「元気なわけなかろう。
僕は死んでるんだよ。」と笑いながら答えた浩二。
悲しいシーンなのかと思ったらフッと笑ってしまい、浩二が明るくて面白い人だってことが、このシーンだけでどんな性格なのかが分かりやすく表現されていました。
浩二は伸子ももちろん、恋人だった町子のことが気になってしょうがありません。
自分は死んでしまって町子を幸せにすることなんて出来ない…。
だけど幸せになってほしい。
だけど…他の人と幸せになんてなってほしくない。
綺麗事なんかじゃ片付けられない、もどかしくて苦しくて、浩二のまっすぐな感情に涙が止まりませんでした。
このお話は、戦争を二度と起こさないことを祈っている辛さと悲しさを物語っていると共に、そこに当時あったちっぽけな幸せを感じとることもできました。
また、人が死んでしまった後の残された側と残してしまった側の両方の気持ちが大切に描かれていて、今の時代でも通ずるものがあり、とても考えさせられました。
第11位:「あいつと私」
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石原裕次郎演じる黒川三郎と、芦川いづみ演じる浅田けい子の、2人の大学生がひょんなことから仲良くなり、しだいに惹かれあっていく話です。
吉永小百合、吉行和子、酒井和歌子など、現在も活躍する有名な女優が多数出ていたことに気づかずに観たので、もう一度観て、若かりし頃の有名女優をしっかりと確認したいと思い、今回選びました。
選んだ理由には、私の親しい友人は昔の映画を全く観ないので、良さを伝えたいという気持ちもあります。
1961年の作品なので、当時の女性蔑視の風潮や安保闘争のデモのシーンなど60年代の日本の様子がわかって面白いです。
また、三郎の母親が、当時の風潮に対するアンチテーゼなのか、とても奔放で自由に生きていて、観ていて爽快な気分になります。
何より、私が一番良いと思ったのは、ヒロインの芦川いづみです。
とても美しく、その存在感に魅了されました。
1961年公開というと、古臭い映画と思う方もいるかもしれませんが、本作の監督の中平康は、モダンな雰囲気に作品を仕上げることで知られていて、思ったより、古さを感じないと思います。
話もよくできていて面白いので、親しい友人はもちろんですが、多くの方に観てほしいです。
第10位:「真夏の方程式」

原作は東野圭吾の推理小説で、テレビドラマから人気のガリレオシリーズです。
原作の面白さもさることながら、やはり主役の福山雅治さん演じる湯川教授が、とても好感のもてるキャラクターです。
この映画は海辺の町、玻璃ヶ浦という田舎町が舞台で、主人公が滞在する宿を舞台に、そのオーナー夫婦、玻璃ヶ浦の海を守るべく環境保護活動をしている娘。
そして夏休みに遊びにきている甥っ子たちが主な登場人物です。
テレビドラマから引き続き登場している、湯川教授を取り巻く面々ももちろん良いのですが、玻璃ヶ浦で登場するこの家族の間にもとても複雑なドラマがあって、それぞれがそれぞれを思うせつなさにとても感動します。
又舞台となっている玻璃ヶ浦の海を人工開発から守る、と環境保護の点でも大きなテーマを投げかけています。
ダイビングシーンや、海の底を見るべく実験を繰り返すシーンなど、映画ならではの迫力のある綺麗なシーンにも魅せられます。
最後にこの映画で一番印象に残ったのは、何も知らずに子供が傷付けられ、その責任を大人がどうとっていくか、ということです。
映画のストーリーに大きく関わることですが、映画を見終わった後も深く考えさせられるテーマです。
第9位:「CURE」

「本当に怖いのは人間の心だ・・・」なんて陳腐な言葉がホラーやサスペンス作品の紹介にはよく使われますけど、この作品ほどその言葉が似合う作品はない!!と声を大にして言いたいです。
間宮という男の役で萩原聖人が出てくるんですが、これが怖い。
別に直接殺人に手を染めたり、狂暴化したりはしないんです。
とぼけたセリフと、「あんた、誰」という独特な催眠術。
最初は見ていてもどかしくなるというか、イライラさせられるだけなんですが、徐々にこのセリフが発せられるたびに背筋が底冷えするような感覚に襲われるんです。
そんな私たち観客の思いと同化するように、相手役の刑事高部の役所広司。
彼が少しずつ理性を失っていくと、観客側も同じように何かおかしくなっていくような感覚が・・・こういった映画は他になかなかありません。
よく注意して見ていると、全編で変なノイズが入っているんですよ。
それで、間宮が高部をそそのかす時だけスッと消える。
こういう音の演出も、観客(と高部)の不穏な感情をかきたてる効果的な役割を果たしています。
とにかく一度見てほしい!リングや呪怨などといったホラーとはまた違った怖さをたたえた一級品のサイコ・サスペンスです。
・・・見て精神やられても知りませんが・・・
第8位:「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」

ストーリーの幅や登場人物もそうですが、主人公のふがいなさからの成長まわりにいる大人たちの考え方や価値観など、そして地球侵略してくる使徒などまだまだ謎めいたストーリーがたくさんありおもしろいと思います。
テレビと違い映画館でみる独自のストーリーやこれから子供たちはどう戦い、そしてどんな気持ちでヱヴァンゲリヲンに乗るのか、などみどころは、ありますからね。
今までは1人でヱヴァンゲリヲンを動かしてましたが、二人乗りなど出てきましたし、新しいヱヴァンゲリヲンが出てきて、また誰が乗るのかなど、見所はありますからね。
何より、これからの使徒との戦い、父親との関係などどうなるのか楽しみです。
不思議なのは、やっぱり綾波レイ、渚カヲル君です。
シンジくんとどうなるのか想像以上に楽しみではありますが、カヲルくんは最後まで味方なのかなぁとかレイはこのあとどうなるのかなど、個人的にはアスカ好きですが、三人の関係がこれから楽しみです。
ずっと続いて欲しいです。
第7位:「テルマエロマエ」

これはパート1からパート2どちらも、斬新な切り込だったので、久しぶりに映画館に赴き、お客さんと一体になって、声を上げて、みんなで笑った作品です。
主人公がタイムスリップをしながら、日本の文化を取り入れて、当時世界を主に治めていたローマの中枢を、一人の建築技師が温泉を作ることによって支えるというものですが、
良く、国同士でも、お互いの国の良いところを、いい意味で真似したり、参考にしたりしながら、発展を遂げているところを、阿部寛演じる建築技師のびっくりした反応が、客観的に見て、微笑ましく思ったり、国の情勢を動かすカギを、こんなところで握っているのかという、些細な所ではありながらも、それが国を動かす一大事へと広がっているのが、壮大なスケールで描かれているので、とても入り込んで見ていました。
ローマ時代の、人々の生き死にと、現代の日本の、まだ平和なのんびりしたおじいさんたちとのギャップや、最後には交流まで、日本人がマイペースでありながらも、いろいろ工夫して生きて来た知恵が、ローマの文化に大きな影響を及ぼすという、現実の世界ではローマの文化から日本へと伝わってきたと思いますが、映画の世界で、自由自在に描いているところが、独創性のある魅力的な作品へと仕上がったのかと感じました。
第6位:「アイデン&ティティ」
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私はバンドを題材にした映画が好きなのですが、中でもこの「アイデン&ティティ」が特にオススメです。
この映画は1990年代前半のバンドブームが下火となってきた辺りが舞台になっており、主人公らのバンドもどうしていくか、身の振り方を考え、葛藤する様子は、本当に見てて心が苦しくなります。
この作品で軸になっている、主人公らの、自分達が本当にやりたい音楽をやるべきなのか、または、生活のためにやりたくもない曲を沢山作って、何とかメジャーの契約にしがみつくのかといったような迷いは、どのバンドにも絶対にあることであり、その様子がリアルに描かれていると私は感じます。
しかし、そんな中で、主人公らが自分のやりたい音楽をやるという決断をして、前に進んでいく姿には勇気が貰えますし、ロックってやっぱりそういうことだよなー!と再確認できて、私の中では安心する部分もありました。
主人公らの判断が本当に正しかったのかはわかりませんが、売れなくても自分たちを貫いてほしいなと感じます。
第5位:「ステキな金縛り」
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元々、三谷作品は大好きですが、その中でもこの映画は『もう一度観たい』作品の一つです。
まず、あらすじや設定が面白いです。
弁護士の主人公と、幽霊となって現れる落武者の愉快で奇妙な掛け合いが、現実では起こり得ない事ではありながら、泣けたり笑えたり、時にはほっこりさせられたりと、様々な感情を味わう事が出来ます。
そして、なんと言っても三谷作品は、キャスト陣が素晴らしいですよね。
普段とは違う役柄やチャラけた感じを見せてくれたりと、今回の作品でも期待通りのキャラクター達です。
その中でも、やはり落武者役の西田敏行は、見た目もインパクトがあってナイスですが、演技力には脱帽です。
もちろん、本物の落武者には会った事がないわけですが、全く違和感や疑問点が浮かんでこない、完璧な役作りも魅力の一つです。
そして、脇を固める役者人にもあっぱれです。
それぞれに、個性的で味のあるキャラクターが揃い、ちょい役であっても目が離せないステキな時間を過ごせます。
第4位:「アヒルと鴨のコインロッカー」

すごく考えさせられる内容でした。
あまりこういった感じの映画を観ることがなかったので、しみじみしてしまいました。
何度でも観たくなる映画です。
とくに、挿入歌として何度もボブディランの風に吹かれてが使われていて、このせつなすぎる物語を彩っているようかのようです。
ついつい口ずさんでしまうくらいよく流れます。
もう何度も観ていますが、毎回終始すごく切ない気持ちになりながら観ています。
正直、最初はよく意味が分からず観ていましたが、話が進めば進むほど自分の感情が入っていくんです。
すごく不思議な内容です。
ですが、この映画はすごいなと思ってしまいました。
あとは瑛太と濱田岳が主演でキャストも間違いないです。
伊坂幸太郎の作品で小説が映画化したようですね。
また本を読んでから映画をみるとまた違う目線でみることができます。
本のほうがいいという方もいるかと思いますが、一度は映画もみていただきたいです。
誰にでもオススメしたい映画です。
第3位:「アフタースクール」
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堺雅人と大泉洋という「真田丸」コンビに加え、佐々木蔵之介の三人がトリプル主演のようなこの映画。
今では考えられないくらいナイスな配役で、実際みんないい味出してるんですよね。
でも、この映画の魅力はキャストに頼っているわけじゃない!脚本が素晴らしいので、見ていて本当に「面白かったなあー」と心の底から満足できるような映画なんです。
キャッチコピーが「甘くみてるとダマされちゃいますよ」なんですけど、まずは何も考えずに気持ちよくダマされてほしい!序盤からていねいに伏線が張られて、中盤でいったん話が終わった?と思いきや、そこから隠された真実が判明して、それまでのストーリーが逆さめがねで見たように反転して違う意味を持ち始める。
言葉で説明するのは簡単ですが、実際こんな映画はそうないですよ。
序盤は大泉洋中心にちょっとした笑いを入れつつ、中盤はサスペンスの様に緊張感のある展開になり、終盤はカタルシスに襲われまくり、ラストは少しほろり。
「CGや派手な仕掛けに頼らない、良質な映画を見たいんだ!」とお考えの方にこそぴったりな作品です。
第2位:「復習するは我にあり」
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もう40年近く前の映画になるわけですが、とにかく濃い!現在の役者・監督には出せないだろうというくらいに濃くて、見終わるとぐったりするくらい体力の求められる映画です。
緒形拳演じる榎津という連続殺人犯の足跡を追ったクライムムービーなわけですが、まず緒形拳がかっこいい。
いや、殺人犯だからかっこいいなんて言ってはいけないんですが、スタイルもいいしフェロモンが出まくってます。
女性にとにかくモテる役なのですが、大変説得力があるんです。
で、父親役の三国連太郎と榎津の妻役の倍賞美津子もすごい。
確かに濡れ場的な場面もあるのですが、それだけでなく「エロス」が画面から噴き出しているような激しい色っぽさがあります。
セクシーな映画なんていくらでもありますが、この映画ほど「エロス」とか「フェロモン」という言葉が似合う映画はないですね。
そういう生々しいシーンも多くありつつ、テーマとしては「神=父との対立(あるいは否定)」という高尚なものであるのも面白いです。
というか、信仰や父を頑なに否定する主人公榎津の反発心と、上記のようなエロティックなシーン・人物造形というのがマッチしてるんですよね。
「人間なんて所詮こんなものだ」というような。
だから、見ていると凶悪ですくいどころのないはずの主人公に共感したくなってしまう、そんなちょっと危険な映画です。
エロティックだから、という意味ではなく、「大人」でないと見てはいけない映画かも・・・
第1位:「暗殺教室」

で、ようやく1位。
コミックが原作。
なんといったって、山田涼介さんが、うまく演じています。
今までもよかったけど、この映画でただのイケメンじゃないからね?!と気づかされます。
顔を踏まれた山田さんだったけど、なんか、殺せんせーの為に、そこまで頑張れるのが凄いですよ。
ちなみにコミックとはけっこう違います。
まとめ
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
皆さんの「もう一度見たい邦画」は入ってましたか?
これからも「もう一度見たい」と思う映画に会いたいですね!