電子タバコの種類とコストをチェック!プルームテック・グロー・アイコス・ベープの違いは原料にあり
現代はまだ電子タバコが盛り上がって間もないので、分類にやや混乱がみられます。
タイトルにあるような喫煙具を全て「電子タバコ」と表記するところもあれば一部を区別して「加熱式タバコ」と表現することもあります。
果たして妥当な電子タバコの区別とはどのようなものになるのか、またコスト的にどのような違いがあるのかしっかりとみていきましょう。
電子タバコと加熱式タバコの違い
様々なメディアではプルームテック、グロー、アイコス、ベープといった新しい喫煙具の呼称を全て「電子タバコ」とすることがあります。
ただこれは正確性に欠けるといえるでしょう。
なぜならこれらの喫煙具は明確に原料を区別することができるからです。
まずプルームテック、グロー、アイコスについてですが、これらは全てタバコ葉を原料としています。
いわば紙巻タバコの代用品としての機能を有しているわけです。
そのため電子タバコではなく「加熱式タバコ」と表記することができます。
対してベープは既存のタバコとは全く異なる仕組みを有した喫煙具となります。
原料はグリセリンや香料などでタバコの成分は基本的に含まれていません。
そのため加熱式タバコと区別する意味を込めてベープなどの喫煙具を「電子タバコ」と呼ぶことができます。
ただどちらも電気の力で原料を吸引するわけですから総称として電子タバコという言葉が用いられるのは不思議なことではありません。
ベープ系の喫煙具について何か名前がつけば加熱式タバコと対を成す分類ができそうですが、現状ではただ電子タバコと呼ばれるのみ。
今後もしかしたらベープ系の電子タバコにも何らかの名前がつくのかもしれません。
ベープ系の喫煙具にも種類がある
加熱式タバコにはプルームテック、グロー、アイコスといった様々な種類が存在しますが、同じようにベープ系の電子タバコにもいくつかの種類があります。
これは喫煙具の形式によって区別することができ、それぞれ「リキッド式」「カートリッジ式」「使い捨て式」となります。
リキッド式はいわゆるベープであり、液体を充填してそれを熱し蒸気を吸い込むという形で喫煙をします。
カートリッジ式というのは専用のカートリッジを熱し喫煙するタイプのもので、吸い終えたらカートリッジを交換してまた吸う形になります。
使い捨て式というのは本体ごと1回だけしか使うことができず、喫煙し終わったら捨てることになるのです。
これまでの喫煙具と比較すると、カートリッジ式はまるでキセルのような形式といえるでしょう。
また使い捨て式は紙巻タバコのようです。
ただベープのような、液体を充填してそれを吸い、また充填して使い続けるという喫煙具は新しい形といえます。
このように、電子タバコには様々な種類が存在しそれぞれ味わいも異なります。
一口に電子タバコといっても最早かなり細分化している状況となってきました。
タバコ税の対象は加熱式タバコ
コストのことを考えたときに問題となるのが「タバコ税」です。
紙巻タバコではないため電子タバコにはかからなさそうなタバコ税ですが、実はかかっています。
なぜならタバコ税はタバコの葉を原料にする限りかかるものだからです。
紙巻タバコには63.1%という怖しいぐらい高い税率が課せられていますが、加熱式タバコも例外ではありません。
それぞれの消費カートリッジに対し、アイコスの場合は49.2%、グローでは36%、プルームテックには14.9%という税率が課せられています。
なぜ税率に差があるのかというと、それはカートリッジに使われているタバコ葉の重量がそれぞれ異なるためです。
紙巻タバコにかかる税率ほど重くはありませんが、加熱式タバコのカートリッジには重めの税率が課せられており、今後もその税率は上げられる見込みとなっています。
せっかく紙巻タバコをやめて加熱式タバコに切り替えたのに今度は加熱式タバコが値上がりするのではなかなか喫煙者にとって厳しい話といえるでしょう。
タバコ税とは無縁の電子タバコ
加熱式タバコと異なりタバコ葉を使用していない電子タバコはどうなのかというと、幸いタバコ税とは一切関係ありません。
あくまでタバコ税は原料に使用されている葉タバコの重量から決められているからです。
ちなみに紙巻タバコではない手巻きタバコや嗅ぎタバコなどにもそれぞれ原料の重量から求めたタバコ税がかかっています。
では電子タバコのリキッドやカートリッジが画期的に安いのかというと、それは喫煙量や種類によります。
特にリキッドにはタバコのようにある程度基準となる価格が存在せず、様々な価格がつけられています。
そのため色々と探してみると面白いかもしれません。
コストからみるリキッドの種類
ここではベープに使われるリキッドに注目してみましょう。
リキッドというのはグリセリンを主原料とする液体で、配合されている香料によって味や香りに差別化が施されています。
フルーツ系のものから単純なメンソール系のもの、それからコーヒーやバニラといった香りまで存在するので紙巻タバコのフレーバーよりもバリエーションは豊かといえる形です。
ではコスト面からみると果たして紙巻タバコや加熱式タバコよりもお得といえるのか、検証していきましょう。
まず市販されているリキッドに多いのが15mlや30mlのものとなり、15mlあたり800円から1,000円程度の価格となっています。
1回の喫煙量はおおよそ0.1mlといわれているので1mlでタバコ10本分、10mlでタバコ100本分となります。
ということは30mlでタバコ300本分、つまり1箱20本入りのタバコで換算すると「300本÷20本=15箱」に相当する量といえるでしょう。
15mlで1,000円換算するとき、30mlは2,000円です。
またタバコを1箱440円とすると、15箱では6,600円となります。
以上の計算結果を考えると吸い続ければ吸い続けるほど紙巻タバコとの差は大きくなっていくでしょう。
また加熱式タバコのカートリッジも紙巻タバコに似た価格となっているため電子タバコの優位は揺るぎません。
100mlで2,000円台のリキッドも登場
電子タバコ用のリキッドとしては大きすぎるようにも思えますが既に100mlのリキッドも販売されるようになりました。
1本あたり1,000本の紙巻タバコに相当し、箱で換算すれば50箱分ともなります。
440円のタバコを50箱となると「440円×50箱=22,000円」なので約1/10程度までコストを下げられることになるのです。
最早こうなると節約したい場合は電子タバコに切り替えた方が良いと結論付けたくなります。
ただ電子タバコにも懸念される点があるので、その辺りをみていきましょう。
歴史が浅いので有害性がはっきりしない
リキッドにはグリセリンやプロピレングリコールなどが主成分として配合されています。
これらは食品添加物としても使われているため一定の安全性は担保されているのですが、これまで人間が加熱したものを長期間吸引したことがないためどのような害があるのか分かっていません。
概ね安全、ということで販売されているといっても良いでしょう。
確かに実際これらの物質には特に著しい危険性はないので、唯一懸念したい点があるとすればリキッドとなるでしょう。
リキッドは様々なメーカーが生産していますし何が配合されていてもおかしくありません。
ただわざわざ人体に有害な物質を使う意味もありませんし、それでは商売にはならないはずです。
というわけで、電子タバコは基本的には安全なはずなのですが確証を得られていないというのが現状となります。
ニコチンは入っていない
国内で販売されている電子タバコのリキッドにはニコチンは入っていません。
そのためタバコの代用品として電子タバコを始める場合、少し物足りないと感じる可能性があります。
ニコチン入りのリキッドは海外で販売されていますが日本では薬事法に抵触するため売られていません。
ただニコチンが入っていなくても吸う感覚は十分に味わうことができるので、それを楽しみましょう。
機械的にニコチンを摂取するのではなく、安全に豊かな香りを楽しむつもりで電子タバコを吸うことをおすすめします。
まとめ
電子タバコと加熱式タバコの違いは葉タバコを原料に使用しているかどうかにあります。
加熱式タバコには葉タバコを使用したカートリッジが使われているため、タバコ税もかかる形です。
ですがベープを始めとする電子タバコのカートリッジにはタバコ葉が使われていないためタバコ税はかからずコスト面で有利といえるでしょう。
少しリスクを含んでいたりニコチンが入っていないといった点はありますが、電子タバコではこれまで経験したことのない香りの世界が広がっています。
コスト面でも優秀な電子タバコ、ぜひ試してみて下さい。