既存の加熱式タバコよりも自由度が高いヴェポライザーの世界
日本で広まっている主な電子タバコには専用のリキッドを使うVAPE系と大手企業が手がける加熱式の2種類があります。
そんな状況の中、新たにヴェポライザーという電子タバコが注目を集めるようになってきました。
これは加熱式タバコに分類されるのですが、VAPEのような自由さも併せ持っているというユニークな製品といえます。
今回はそんなヴェポライザーの魅力についてじっくりとみていきましょう。
電子タバコにおける問題点
電子タバコは大別すると専用のリキッドを使用するVAPE系と、タバコ葉を使用する加熱式に分けることができます。
この両者の大きな違いはニコチンを摂取できるか否かです。
そしてVAPE系では基本的にニコチンを摂取することはできません。
日本ではニコチンは毒物に指定されていて気軽に譲渡したり販売できるものではないのです。
そのためVAPE系のニコチン入りリキッドを手に入れるには海外から個人輸入することになります。
ただ友達などにそうしたリキッドを使わせるだけでも犯罪になってしまうので、なかなかリスクの高い行為といえるでしょう。
対して加熱式タバコでは専用のタバコ葉を原料とするカートリッジやカプセルを用いることになります。
アイコスではヒートスティック、プルームテックではカプセル、グローではネオスティックというものがそれぞれ使われている形です。
大手企業が喫煙具を開発・販売し、かつ消耗品であるカートリッジも専用のものにしているという囲い込みの傾向が強い世界になっています。
VAPE系ではニコチンを気軽に摂取できず、また既存の加熱式タバコには自由がありません。
そもそも愛煙家の方なら今まで吸っていた銘柄を吸い続けたいと思うものです。
もしこれらの新しい電子タバコが口に合わなかったらストレスを溜めながら喫煙する可能性すらあります。
そんなときに試してみたいのがヴェポライザーです。
ヴェポライザーならニコチンも摂取できますし、何と今まで吸ってきた銘柄も利用できます。
ヴェポライザーは自由な加熱式タバコ
ヴェポライザーの仕組みは簡単です。
「タバコ葉を加熱し、その蒸気を吸う」というもの。
既存の加熱式タバコと基本的な考え方は一緒なのです。
ですが既存の加熱式タバコと全く異なる点があります。
それは「カートリッジに制限が課されない」という点です。
ヒートスティックやネオスティック、カプセルといった縛りは一切ありません。
ヴェポライザーではタバコ葉を直接機械の中に入れ、それを加熱し蒸気を発生させます。
そのためゴールデンバットでもキャメルでもピースでもハイライトでもガラムでも何でも吸うことができるのです。
「カートリッジの制約の無い加熱式タバコ」といえるでしょう。
電子タバコに移行するときに「カートリッジの中に今吸っている銘柄に似たものがあれば良いな」と迷う愛煙家もいるかもしれません。
ですがそれはヴェポライザーでその銘柄のタバコを使えば解決できます。
今までと同じ味のまま電子タバコを使えるようになるのです。
タバコ代の節約になる
愛煙家を悩ませるタバコ代の値上がりですが、これもヴェポライザーで抑えることができます。
ヴェポライザーでは1回の喫煙あたり紙巻タバコを1/4程度しか使いません。
1本で4回吸えると考えれば1箱あたり20本の4倍の80本分の喫煙ができるということになります。
単純に考えてもタバコ代は1/4になると考えられるのです。
そのためむしろタバコが値上がりする以前よりもタバコ代を抑えることができるようになるかもしれません。
またライター代も要らなくなるのは嬉しい点です。
代わりにかかるヴェポライザーの本体の代金と充電用の電気代ですが、これはすぐにペイすることができるでしょう。
そもそものタバコ代がかなり高いことになっているのであまり問題にはならないはずです。
長い目で考えればお得になります。
タバコ代の値上がりについて、これから上がることはあっても下がる可能性は低いと思われます。
今からでも節約に努めることをおすすめします。
手巻きタバコの葉も使える
市販のタバコはもちろんですが、手巻きタバコ用の葉も使うことができます。
手巻き派の方にとってはこれはかなりのメリットといえるでしょう。
何せいちいち紙で巻く手間も要らないのです。
手巻きタバコは日本ではあまり一般的なタバコの形態ではありませんが愛好家の方にとってはたまらない世界といえます。
特にドラムという銘柄は芳醇な香りと強烈な陶酔をもたらしてくれるのでおすすめです。
ともかくそんな手巻きタバコの銘柄でさえヴェポライザーに入れて加熱すれば楽しめてしまいます。
手巻きタバコの銘柄には様々なものがあり、中には特徴的なフレーバーがついているものもあったりします。
そしてそれらを調合することだってできるのです。
まるでVAPE系のような自由さを有しているといえるかもしれません。
また手巻きタバコは巻紙とフィルターがついていないのでその分、安価になっています。
市販のタバコを使うよりも安く済ませることができるのもおすすめしたい理由の一つです。
ヴェポライザーを使うことでより紙巻タバコに踏み出せば、より広いタバコの世界を味わうことができるかもしれません。
いざとなったらそのまま吸える
ヴェポライザーを吸う気分じゃなかったり、合わないと感じるときもあるかもしれません。
ですがそんなときでもタバコ葉は一切無駄になりません。
紙巻タバコならそのまま吸えば良いですし、手巻きタバコなら巻いて吸えば良いのです。
このあたり既存の加熱式タバコではできない芸当といえるでしょう。
ヒートスティックをもっていてもアイコスをもっていなければ吸えないわけですから。
自由にタバコを楽しめるというのは大きな利点です。
また、普段はヴェポライザーを使い、強くリラックスしたいときにはそのまま吸うといった使い方もできます。
何もヴェポライザーをもっているからといって必ずヴェポライザーを使わなければならないわけでもありません。
こうした運用における選択肢の幅が広がるというのは良い点です。
コンダクションとコンベクション
ヴェポライザーにはコンダクション方式とコンベクション方式という2つのタイプがあります。
これは葉を熱する仕組みで、それぞれ少し異なるのです。
コンダクション方式は葉を入れるチェンバーというパーツ自体を熱する方式です。
安価なヴェポライザーで採用されることが多く、煙のような味が楽しめます。
なお急に吸い込むと火傷する恐れがあるので注意が必要です。
コンベクション方式は熱した空気をタバコ葉に通すという方式です。
熱するには少し時間がかかりますが芳醇な香りを楽しむことができるでしょう。
高級機種で採用されることが多くあります。
この2つの違いがヴェポライザー選びの判断基準です。
中には2つの仕組みを併用したタイプもありますが、大体はどちらかを採用しています。
というわけでそれぞれの代表的な製品をみていきましょう。
分かりやすい「WEECKE C-VAPOR3」
コンダクション方式を採用した代表的な製品です。
小型の表示板が取り付けてあり現在の加熱温度や喫煙終了時間が一目で分かるようになっています。
簡単に扱えてタバコの味もしっかりと出してくれる優秀なヴェポライザーです。
使いやすい「WEECKE Fenix」
コンベクション方式を採用したこの製品は快適に扱うことができます。
タバコ葉を詰めやすく、吸い終わったら簡単に吸殻を取り出せる形です。
こちらもきちんと味が出るので満足して使っていけるでしょう。
まとめ
ヴェポライザーの魅力についてみてきました。
この自由度の高い喫煙具はVAPE系にも既存の加熱式タバコにもないメリットを多く備えています。
好きな銘柄を吸うこともできればタバコ葉を混ぜて吸うことだってできるのです。
また燃えるタバコが懐かしくなったらヴェポライザー用に使っているタバコをそのまま吸ってしまっても良いでしょう。
何よりも優先すべきなのは自分の心地よい喫煙スタイルです。
ヴェポライザーはそんなタバコの吸い方を受け止めてくれる喫煙具といえます。