過剰摂取は体に負担! BCAAの飲み過ぎで起きやすい体の不調
以前は筋トレするならプロテイン一択でしたが、今はBCAAを飲む人も増えてきています。
早く筋肉を付けたいからと、BCAAを過剰に取りすぎてしまうと、やはり健康にも影響を与えてしまいます。
下痢をしやすくなったり夜眠れなくなるなど、体に不調を来たしていまいます。
そんなBCAAの過剰摂取や、健康への影響について紹介しましょう。
目次
分岐鎖アミノ酸BCAAとは
筋トレしている人にとってはよく知られているBCAAですが、運動などには縁がない人にはよくわからない成分です。
体の中で作り出せない必須アミノ酸には9種類のものがありますが、そのうち3種類の分岐鎖アミノ酸バリン、ロイシン、イソロイシンの総称です。
この3つは主に筋肉に特化した働きをしますから、筋トレのお供に最適です。
筋肉の合成を助け分解を防ぐ働き
筋肉に3割から4割も含まれているアミノ酸ですから、筋肉を作る材料になってくれます。
筋肉は始終合成されたり分解されたりしていて、トレーニングしている場合は合成と分解を繰り返しながら、大きく育ってくれます。
そんな2つの働きをサポートする効果が高いですから、効率よくスピーディーに筋肉を強化できます。
脳の疲労である中枢性疲労を和らげる働きもありますから、集中力がアップするなどの脳の機能アップのサポートにもなってくれます。
過剰摂取による体への不調
目安量をきちんと守ってBCAAを取り入れているなら、健康には全く問題ありません。
早く筋肉をつけたいなど焦って過剰摂取が続いてしまうと、やはり体の不調を招いてしまいます。
消化器官の機能低下
口から入ったものは胃腸で消化吸収されますから、過剰摂取してしまうと消化器官に負担がかかってしまいます。
胃のむかつきや不快感、消化不要や吐き気など、人によって症状は様々です。
腸に影響を与える場合には、便秘や下痢になりやすいです。
肉や魚などのたんぱく質を取りすぎた場合と似ていて、消化吸収しきれずに腸内に滞留すると便秘になりやすいです。
人によっては滞留しているBCAAなどを腸が対処しようとして、水分がたくさん腸に流れ込み、下痢を起こしてしまう場合もあります。
夜眠れなくなってしまう
脳の疲労をBCAAが和らげるメカニズムと関係していて、過剰摂取してしまうと、睡眠を促すホルモンのトリプトファンが不足してしまいます。
本来トリプトファンが分泌されるべき時でも、BCAAが通り道を占拠してしまって、トリプトファンが十分に分泌されなくなってしまいます。
睡眠を促す物質が減りますから、夜寝付きが悪くなったりぐっすりと眠れなくなってしまいます。
内臓器官に負担がかかる
普通のサプリメントはいったん肝臓などを通ってからでないと、体に働きかけることができません。
BCAAは少し特殊で肝臓を通らなくても、ほとんどが直接筋肉に働きかけることができます。
過剰摂取してしまうと体内で処理できる量には限りがありますから、当然、処理し切れなかった分は肝臓へと運ばれて解毒されます。
量が多ければ多いほど肝臓や腎臓などに負担がかかりやすくなり、内蔵機能を全般的に低下させてしまいます。
たくさん飲んでも早く筋肉は大きくならない
BCAAを過剰摂取してしまう一番の原因は、早く筋肉をつけて筋肉を大きくしたいなどの理由が多く見られます。
しかし、BCAAを毎日過剰に摂取してヘビーな筋トレを行ったとしても、早く筋肉が付くことはありません。
体内で処理できるBCAAの量というのは決まっていますから、余ったものは体の外に排出されてしまいます。
せっかく筋肉のためにとたくさん飲んだとしても、体に負担をかけるだけで全くの役立たずになってしまいます。
効率よく筋肉を付けていくためにはBCAAを過剰摂取せず、適切なタイミングで適量飲むのが最適です。
過剰摂取を防ぐ重要なポイント
毎日の食事からもBCAAは摂取していて、たんぱく質の中に含まれています。
食事から取っている量を考えずにサプリなどで取りすぎてしまうと、明らかに過剰摂取になってしまいます。
まぐろの赤身80gには3600mgも含まれていますし、鶏胸肉80gでも2800mg近く取れてしまいます。
普通の人なら1日4gから6g取れば十分ですし、ハードな運動をしている人なら上限10gを目安にするのがおすすめです。
食事からどのくらいBCAAが取れているのか一度見直してみて、食事との兼ね合いも考えてサプリの量を調節するようにしましょう。
運動量が少ない人は推奨量よりも少なめにしたり、肉や魚をたくさん食べた日には量を控えるなど、臨機応変に摂取量を調節するのがおすすめです。
男性よりも体格が小さく筋肉量も少ない女性は量を減らすなど、体重や体格、筋肉量などからも摂取量を判断しましょう。
プロテインと上手に使い分ける
筋トレしている人なら、BCAAだけでなくプロテインを飲んでいる人も多いでしょう。
筋トレ直前なら吸収力が高いBCAAが効果的ですから、トレーニングの30分前くらいにプロテインではなくBCAAを取るのがおすすめです。
逆に起床時や寝る前、食事の合間などに取る場合は、プロテインが向いています。
総合的に体に必要なアミノ酸を補うことができて、BCAAの取りすぎも防げます。
筋肉を大きくする効果はどちらにもありますから、過剰摂取を防ぐためには飲むタイミングなどによって上手に2つを使い分けるのがコツです。
効率よく取り入れやすいおすすめのBCAA
食事から補え切れなかった分をしっかり補給してくれて、トレーニング前に飲むのに適したBCAAを紹介しましょう。
エクステンド BCAA+シトルリン
パウダータイプの人気サプリメントで、幅広い世代から支持されています。
日本ではあまりなじみがないメーカーですが、世界的に大人気です。
飲みやすくてジュースのような味ですから、初心者の人でも取っ付きやすいです。
シトルリンが入っていますから筋肉がさらに付きやすくなり、筋トレ効果をしっかりサポートしてくれます。
大容量でコスパもいいですから、続けやすいのもポイントです。
MUSASHI NI(ニー)
疲労回復効果に主眼を置いたサプリメントで、体力をしっかり回復してくれます。
筋トレ後の体のリカバリーにも向いていますし、筋肉の分解を防ぐのにも役立ってくれます。
スティックタイプで持ち運びしやすく、トレーニングジムのお供にもぴったりです。
仕事などで体を酷使しがちで、疲れが翌日に残ってしまう人のケアとしても向いています。
グリコ エキストラハイポトニックドリンク クエン酸&BCAA
BCAAが4000mg取れるだけでなく、クエン酸が5000mgも含まれています。
しっかりと筋肉を付けながら、体の疲労を回復したい人向けです。
ハイポトニックの働きでお腹がダボダボになりにくいですから、トレーニング中にも安心して飲めます。
ビタミンB群とビタミンCも追加されていますから、栄養補給にもなります。
爽やかなグレープフルーツ味で飲みやすく、万人に好まれるおいしさです。
まとめ
筋トレや健康維持、疲労回復などに効果があるBCAAでも、やはり取りすぎは禁物です。
意識していないうちに実は取りすぎになっている場合もありますから、食事もしっかりと含めて1日にどのくらいのBCAAを飲んでいるのか把握するようにしましょう。
それに応じて、サプリの量を調節して続けていくのが大切です。
どのくらい飲めばいいのかわからない場合には、筋トレに詳しい友人やジムのトレーナーに相談してみましょう。