ロボット掃除機の市場を分析！日本メーカーが勝てない理由とは？
ロボット掃除機を販売しているメーカーは、外国メーカーだけでなく、日本のメーカーも数多くあります。
しかし日本で圧倒的な人気を誇っているのは外国メーカー『アイロボット社』のルンバです。
なぜ、ルンバだけが、これほどの高い人気を集めているのか不思議に思う方は多いでしょう。
そこでルンバが高い人気を誇っている理由を説明しながら、日本メーカーの現状や反撃なども紹介しましょう。
先駆者であるアイロボット社
日本のロボット掃除機の市場で圧倒的なシェアを誇っているのがルンバですが、そうなった原因はいくつかあります。
そこでルンバだけが高い人気を誇っている理由を知りたい方のために、ルンバが高い人気を誇るようになった経緯を紹介しましょう。
先駆者のメリット
アイロボット社は、他のメーカーより早いタイミングでロボット掃除機を日本で販売したメーカーです。
他のメーカーは、あまり日本のロボット掃除機の市場に参入していなかったので、ライバルが少ない状況だったのです。
もしもライバルとなるメーカーが多く存在していたら、これほど短期間でルンバの独壇場にはならなかったでしょう。
実際に日本のメーカーは何もしていなかったという訳ではありませんでしたが、ルンバのように多くの方たちに受け入れられるロボット掃除機を開発するのに手間取っていたのです。
そのためルンバだけが圧倒的なシェアを誇るようになってしまいました。
専業メーカー
アイロボット社は、1990年から12年もの歳月をかけて初代モデルのルンバを完成させました。
しかしロボット掃除機にあまり詳しくない方は、そのような経緯を知らなかったので、突然ルンバが売れ始めたように錯覚してしまうのです。
さらにアイロボット社は、ロボット専業メーカーで、宇宙や深海など様々な場所で活躍するロボットを開発してきた実績があります。
日本には様々な分野で商品を販売しようとするメーカーはありますが、アイロボット社のようにロボット関連の分野を専業にしているメーカーは、ロボット掃除機を作る技術が備わっていたのです。
そのため手動タイプの掃除機やテレビなどを販売していた日本の家電メーカーが、アイロボット社に勝てないのは、この辺りが大きく関係しているのでしょう。
日本メーカーの現状
日本メーカーは、かつてメイド・イン・ジャパンとして世界を席巻した勢いを誇った時代がありました。
それでもロボット掃除機の市場でアイロボット社に勝てないのは『慎重な国民性』と『人型ロボット』が大きく関係しています。
それでは、この2つについて知らない方のために詳しく紹介しましょう。
慎重な国民性
日本国民は、他の国民に比べて慎重な国民性と言われています。
かつて江戸時代を開いた徳川家康は石橋を叩くような方法で天下を統治した苦労人です。
この徳川家康は我慢強い性格で、倹約家としても知られています。
この徳川家康は長引く戦国時代を終わらた上に日本で最も長い間に渡って太平の世を築いた英雄という事で、多くの日本国民から敬愛されています。
そのため徳川家康が日本国民に与えた影響は大きいと言われているのです。
実際に多くの日本国民は、徳川家康のように慎重になって、節約をして貯金をする方が多くいます。
そのため他の方より先んじて新しい事業を起こす事が苦手な方が多いのです。
この辺りも、他のメーカーが成功していないのに、長い間に渡ってロボット掃除機を開発するメーカーが少なかった要因になったのでしょう。
人型ロボット
アイロボット社の技術責任者は、日本メーカーがアイロボット社に勝てない理由として、人型ロボットにこだわり過ぎているという点を挙げています。
確かに日本メーカーは『アイボ』のような人型ロボットで成功を収めた事もあって、ロボットを開発する際には、人型という発想が生まれやすかったのかもしれません。
しかしロボット掃除機を見た事がある方は分かるかと思いますが、多くのロボット掃除機は円形・四角形・三角などの単純な形状になっていて、90mm程度の高さしかない商品が多いです。
このような形状は人型から異なっているものですから、ロボット イコール 人型という発想では、多くの方たちから受け入れられるロボット掃除機を開発出来なかった可能性が高いです。
日本メーカーの反撃
アイロボット社がロボット掃除機の市場で圧倒的なシェアを誇っている中で、日本メーカーも少しずつ反撃を開始しました。
そのメーカーは数多くて、その中でも注目すべきメーカーが、シャープやパナソニックです。
それでは、この2つの日本メーカーが販売しているロボット掃除機のシリーズには、どのような魅力があるのか紹介しましょう。
シャープのココロボ
シャープは日本の家電メーカーとして知名度が高いので、多くの方が知っているでしょう。
そのシャープが販売しているロボット掃除機が『ココロボ』シリーズです。
このココロボはルンバと同じように円形のロボット掃除機なので、それほどオリジナリティーを感じないかもしれません。
しかし、このココロボの大きな魅力として『音声機能』が搭載されている事が挙げられます。
そのため、ある程度まで人間と会話を交わす事が出来るので、コミュニケーション能力のあるロボット掃除機を探している方には、ココロボシリーズはおすすめです。
パナソニックのルーロ
パナソニックもシャープと同じように日本を代表する家電メーカーで、そのメーカーが販売しているロボット掃除機が『ルーロ』シリーズです。
このルーロは三角形の形をしたロボット掃除機で、最近になってTVのCMで宣伝されるようになったので、多くの方たちに知られるようになりました（2017年5月時点）。
円形のロボット掃除機に見慣れた方は、三角形のロボット掃除機に違和感を抱くかもしれません。
しかし円形では部屋の隅にフィットしにくいのですが、三角形の場合は部屋の隅にフィットしやすいのです。
そのため、部屋の隅に落ちているゴミでも吸引しやすいロボット掃除機を探している方には、ルーロシリーズはおすすめです。
ロボット掃除機の可能性
日本メーカーは本格的にロボット掃除機の市場に参入するようになって、様々な特徴を持ったロボット掃除機が登場するようになりました。
そこでロボット掃除機にどのような変化が起きているのか詳しく紹介します。
形状に変化？
ルンバは円形ですが、その他に四角形や三角形など様々な形状のロボット掃除機が登場してきました。
さらにロボット掃除機のボディサイズにも大きな変化が起きているのです。
それがベッドやソファーの下の隙間でも走行しやすくなったロボット掃除機が登場するようになったのです。
実際に高さが60mmもないロボット掃除機が日本メーカーから販売されるようになったので、今まで見た事がない形状をしたロボット掃除機が、今後も登場する可能性は高いでしょう。
様々な機能
日本メーカーは、様々な機能を搭載したロボット掃除機を開発しています。
実際に音声機能を搭載しているロボット掃除機だけではなくて、床を拭き取るロボット掃除機やハンディ掃除機にもなるロボット掃除機のシリーズが開発されています。
さらにゴミを吸引しながら、床を拭き取る両用タイプのロボット掃除機が販売されている上に、水拭きした後に乾拭き出来るロボット掃除機も開発されているのです。
このように様々な機能を搭載しているロボット掃除機が開発されているので、今後も様々なロボット掃除機が開発されていくでしょう。
まとめ
日本メーカーは様々なロボット掃除機を開発しているので、今後はロボット掃除機の市場に変化が起きる可能性は高くなっています。
ただし日本のロボット掃除機の中では、ルンバは約8割のシェアを誇っています（2017年5月時点）。
そのため市場に変化が起こるのに時間はかかるかもしれませんが、今後も日本メーカーから様々なロボット掃除機が販売される可能性は高いので、今後の動向から目が離せないでしょう。