ロボット掃除機の歴史って? ルンバ の開発と日本での販売に関わった会社 4社が作り出した歴史

最近では、皆さんも良く知っているロボット掃除機。

このロボット掃除機の初めてのモデルは、アイロボット社製のルンバであることは、よく知られています。

けれど、その開発や日本での販売の歴史については知らないという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、その歴史についてまとめ、そこに携わってきた会社の熱い思いをお伝えしていきたいと思います。



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世界初のロボット掃除機 ルンバの歴史

画期的な登場を遂げたルンバに代表されるロボット掃除機。

初めてテレビ画面にルンバが登場した時の衝撃は、今もはっきり覚えています。

床の上を縦横無尽に走る丸い掃除機。

勝手にゴミを吸い取ってくれます。

そんなルンバの歴史について、そしてそこに関わった会社について、まとめてみたいと思います。



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ルンバの生みの親 アイロボット・コーポレーション

2017年9月17日、ルンバは生誕15周年を迎えました。

世界で初めてのロボット掃除機、初代ルンバは、2002年に発売されました。

このルンバオリジナルを作ったのは、アイロボット社。

正式には、アイロボット・コーポレーションです。

このアイロボット・コーポレーションは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州のベッドフォードに本社があります。

軍事用、業務用、家庭用のロボットを設計開発する会社です。

設立は、1990年。

マサチューセッツ工科大学で人工知能の研究をしていた研究所、MIT人工知能研究所で働いていた科学者のロドニー・ブルックス、コリン・アングル、ヘレン・グレイナーの3人が設立した会社です。

ちなみに、このうちの一人、ロドニー・ブルックスは、後にMITコンピュータ科学・人工知能研究所の所長を務めています。

ルンバの他には、全自動の水を使ったフローリング洗浄掃除機「スクーバ」を発売したり、爆発物処理やSWATで使用されている、軍事用ロボットパックボットなどの開発もしています。

掃除機ロボットの試作機

アイロボット・コーポレーションによる掃除機ロボットの研究開発が開始されたのは、1997年。

同じく1997年に試作機ができたのですが、これは底の面に布をつけて、床の拭き掃除を行うための掃除機ロボットだったようです。

家庭用クリーニングメーカー SCジョンソンとの提携

この掃除機ロボットの開発にあたって、アイロボット・コーポレーションは、SCジョンソンと提携しました。

SCジョンソンは、家庭用クリーニングメーカー。

アイロボット・コーポレーションが掃除機ロボットの試作機を作ると、それに対してのSCジョンソンからのアドバイスが、「ユーザーにとって大事なのは、ロボットが掃除をすることではなく、きちんと掃除をできるかどうかである。」というものだったとのこと。

ロボットが掃除するという、物珍しさだけでは、ユーザーのニーズには答えられないということですね。

家庭用のクリーニングメーカーだからこその、ユーザー目線でのアドバイスですね。

そんな紆余曲折がありながら、初代ルンバは完成したのです。

ルンバのコンセプト

アイロボット・コーポレーション社製品の日本総代理店であるセールス・オンデマンドの公式ページには、「人々の暮らしをより楽しくより便利に変える、自律型人工知能ロボットの創造に特化した会社」というコンセプトが書かれていました。

この会社のコンセプトには、初代ルンバの開発時の紆余曲折の結果、得たものが生かされているのかもしれませんね。

さて、このようにして、開発されていったルンバですが、この掃除機ロボットが日本でどのように受け入れられていったのか、その点についてまとめてみたいと思います。

タカラからの発売

このようにして様々な技術やアイディアの結集の結果、ルンバが誕生しました。

このルンバですが、日本での最初の発売は、なんとタカラからでした。

タカラとは、現在のタカラトミー。

タカラトミーと言えば、トミカ、プラレール、リカちゃんなど、子どもに大人気のおもちゃを作り出すおもちゃメーカーです。

なんと、掃除機ロボット初のルンバは、日本ではおもちゃメーカーから発売されていたのですね。

これにはとてもビックリしました。

ルンバの動きは、確かにおもちゃ的と言われれば、そうかもしれません。

この時は、「@HOME ROBO ルンバ」という名前で販売されました。

タカラからは、この1機種のみの販売でした。

この「@HOME ROBO ルンバ」は、2003年3月から販売開始されたのですが、2004年6月には販売が終了したそうです。

わずか1年3ヶ月という短い期間でした。

この当初のルンバである「@HOME ROBO ルンバ」は、今から15年前であるにもかかわらず、一部の操作ボタンの違いなどは見られますが、円形であることや、ゴム製のバンパーが付いていることなど、現在のルンバと共通する特長が、この初期の頃から見られていました。

このことから、当時のルンバはその当時から、かなり完成度が高い製品だったということがわかります。

ルンバとセールス・オンデマンド

以上のように、タカラから発売されたルンバでしたが、タカラでの販売は終了したのですが、2004年4月からは、セールス・オンデマンドがその販売を一手に引き受けることとなりました。

セールス・オンデマンドは、スウェーデン・ブルーエア社のブルーエア空気清浄機海外などを扱うメーカーの日本正規総代理店で、アイロボット・コーポレーションの総代理店となりました。

そして、その後歴代のルンバを販売することになるのです。

なんと、このセールス・オンデマンドは、2004年に設立されました。

この同年、ルンバの販売を開始しています。

セールス・オンデマンドの歴史は、ルンバ販売とともに作られてきた歴史と言っても過言ではありません。

広告会社の経験を経た当時の社長が、ルンバを日本で販売するために、4〜5人のメンバーとレンタルオフィスで会社を立ち上げたのが始まりだそうです。

このように、ルンバは製作したアイロボット・コーポレーション、そしてその他にSCジョンソン、タカラトミー、セールス・オンデマンドという3つの会社、つまり合計4社が関わって、日本にいる私たちにも届くことになりました。

その後の掃除機ロボット

さて、このように開発、販売されてきた掃除機ロボットですが、ルンバが新しいモデルを販売していくうちに、他のメーカーでも、掃除機ロボットの開発をするようになってきました。

現在では、日本の各メーカーからも様々な工夫が凝らされた掃除機ロボットが発売されています。

カメラを搭載したナビゲーション機能付きのもの、Wi-Fiとスマホのアプリを使って、スマホアプリでの操作が可能なモデルなども発売されています。

これも、最初の掃除機ロボットであるルンバの開発、販売の歴史に関わってきた4社の歴史や、それを支えてきた人たちの情熱があったからこそですね。

私たちの生活を豊かにしてくれる掃除機ロボットは、ますます発展していくことでしょう。

これからの自体、一家に一台というおすすめの家電になっていくのだと思います。

まとめ

さて、ロボット掃除機の開発と日本での販売という歴史についてまとめてみました。

ロボット掃除機の出現は、とても画期的なものでしたが、これからも、それに負けないくらいの画期的なアイディアが盛り込まれた新しいモデルが開発されていくことでしょう。

ロボット掃除機を実際に使っている人も使っていない人も、その発展をとても楽しみにしていることは確かだと思います。

そんな夢のあるロボット掃除機をこれからも応援していきたい。

そんな気持ちになっています。