違和感と現実感が交錯する近未来的邦画アニメ ベスト3ランキング

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近未来であると感じる、でももしかしたら過去なのかもしれない。


そんな不思議な感情を抱かせる邦画アニメ―ションをご紹介します。


どの作品も圧倒的なスケール感を持った背景を設定しており、なおかつ細やかな描写にもアニメーターの力量も感じさせます。


3作品ともPRODUCTION I.Gが制作していますが、それぞれにまったく違った魅力を持っています。





第1位:「イノセンス」

イノセンス
言わずと知れた攻殻機動隊シリーズの一作です。


シリーズ第一作と同様に監督は鬼才押井守です、しかもスタジオジブリの鈴木プロデューサーが参加ということで、この布陣で臨んだ映画が面白くないわけがありません。


公安9科で少佐と呼ばれていたエース草薙素子が失踪した後の9科の活動を描いており、次回作に続く布石としても機能しています。


昨年あのバックトゥザフューチャーが映画の中で描かれた30年後の世界に達したことで話題になりましたが、この物語の設定は2032年ということでおそらく我々が目にすることが出来る近未来です。


電脳やサイボーグといったまだ現実化されていないものが見る者の思考を未来に飛ばし、これに反して数々の箴言が過去に引き戻す、この繰り返しと、秀逸な背景画とCGによって表現された情景が傀儡謡と相まって幻想的な世界観を表現しています。


テレビシリーズをご存知の方にとっては個性的なキャラクターをもつ各メンバーが成長している姿を楽しんで頂けますし、初めてご覧になる方でもこの作品独自の完結性がありますので楽しめると思います。






第2位:「アップルシード」

アップルシード
作品の舞台は2127年、1位のイノセンスと同様に攻殻機動隊と同じ時間軸上に描かれています。


原作も攻殻機動隊シリーズと同じく士郎正宗で世界観も共通するポイントが多いといえるでしょう。


はじめてフル3Dライブアニメと呼ばれる手法を採用し、まるでセルアニメのような雰囲気をCGで再現することが出来ています。


第5次世界大戦の終結後が映画のステージとなっており、望まないがあり得なくはない近未来といえます。


ランドメイトや半重力システムなど現時点で実現できていない技術も登場しますが、本作ではバイオロイドと呼ばれる人工的に競争心を削減された人種が登場します。


彼らは争いの無くならない人間同士の関係性の中に溶け込み、無用の争いを減らすための役割を与えられています。


現在でも人の遺伝子操作については様々な研究が成されていますが、同時に世界は争いの連鎖から逃れることが出来ずにいます。


近未来に世界規模の戦争が起きバイオロイドのような人種が登場することもあながち否定できるものではないかもしれません。


第3位:「スカイ・クロラ」

スカイ・クロラ
原作は森博嗣のスカイクロラシリーズで全6巻からなる長編小説です。


1位のイノセンス同様に押井守が監督を務めています。


舞台はどこか近未来のようでもあり、時間軸のずれた過去の世界のようでもあり、不思議な世界観を持っています。


登場人物の名前はほとんどが日本人のようですが、明確な時代や場所といった背景をあえて無くしていることが特徴です。


キルドレと呼ばれる思春期以降成長をしない不死の人種である登場人物が、その能力を買われ民間の軍事会社に雇われて戦争をすることがストーリーの主軸となっています。


登場する戦闘機もプロペラ機でありながらどこか未来的でもあり懐かしくもあるデザインでこの戦闘機が美しく空を舞います。


しかしそれは戦争のために行われていることであり、作中の戦争は全て国家ではなく民間軍事会社が行うというある種の歪みのようなものが感じられます。


現在でも既に戦争が国家対国家でなくなって、テロリズムによってどこでも戦争が起きることが現実となっています。


どこかにこんな世界が存在するようになるのかもしれません。


まとめ

不思議な世界観を持つアニメーション映画を3本ご紹介しました。


どの作品もまず映画として緻密な映像とキャスティング、ストーリーにマッチした楽曲であることなど申し分ないものばかりです。


しかしかなりメッセージ性が強いこともあり、私は1回の視聴で理解すること出来ませんでした。


まずは1度ご覧になることをおすすめします。







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