海外旅行で盗難被害に遭いにくいバックパックの条件とは?備えておきたい4つの防犯機能

バックパック・リュックサック

海外旅行へ出かける際に荷物を持ち運ぶ手段としてはスーツケースやキャリーケースといった定番の旅具に加え、登山などに使われるバックパックも人気が高まっています。

荷物を背負うことで移動が楽になり、両手も使えて自由度が高いという魅力を持つ反面、バックパックは防犯の点でスーツケースより弱いと言われています。

そのままではバックパックを治安の良くない国で使うのに不安ですが、以下で紹介する4つの防犯機能があれば心強いものです。



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荷物の盗難を防ぐ対策としては南京錠が一般的

バックパックに限らず、荷物を旅具に収納して海外を旅する際には盗難被害に遭わないようにするための対策が不可欠です。

バックパックの中には着替え類や日用品だけでなく、パソコンや携帯電話・財布・カード類といった貴重品も収納しなければなりません。

パスポートや財布・クレジットカードなどはバッグに入れず、身に付けるタイプのポーチや衣服のポケットにすべて収納するという人もいます。

とは言え貴重品をそうやって肌身離さず持っていても、スリの被害に遭うリスクをゼロにはできないものです。

むしろ防犯対策をしっかりと施したバックパックにそうした貴重品を収納しておく方が、ポケットやポーチに入れておくよりも安全だと言えます。

バックパックもファスナーを使って開閉するタイプが主流となっていることから、ファスナーに取り付けられる南京錠は最もポピュラーな盗難対策グッズです。

南京錠は100円ショップなどでも売られているだけに、購入費用もそれほどかかりません。

スーツケースなどと違って鍵がついていない製品が多いバックパックを選ぶ際には、南京錠を取り付ける点も考慮してファスナーの位置や構造をよく確認する必要があります。

TSAロックがあれば南京錠も不要に

バックパックは後から自分で鍵を取り付けるケースが多いとは言え、少数ながらロック機能がついた製品も売られています。

価格は一般的なバックパックより高めになりますが、南京錠を使わなくても開閉口に鍵をかけられるタイプは防犯性能も高水準です。

特にTSAロックと呼ばれる施錠装置はスーツケースにも多く採用されている方式で、アメリカ合衆国を旅行する際には重宝されます。

アメリカの各空港は出入国の際のテロ対策が厳しく、荷物の中身まで徹底的なチェックを受けなければなりません。

TSAロックはアメリカ合衆国の運輸保安庁から認定を受けている施錠方式で、搭乗手続きの際には係員が専用の合鍵で開錠できる仕組みです。

南京錠などTSAロック以外の方式で施錠する場合には、バックパックに鍵をかけない状態で手荷物検査を受ける必要があります。

うっかり鍵をかけたままバックパックを手荷物検査に出してしまったら、係員に施錠装置を破壊されても文句が言えないのです。



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バックパックを貴重品ごと失いかねない置き引き被害

TSAロックや南京錠でバックパックの開閉口を施錠していても、旅行の最中にはいつどのような形で荷物を奪われてしまうかわかりません。

海外ではバックパックを置いたわずかな隙を狙われ、置き引きされるような被害の例が後を絶たないのです。

バックパックと言えども旅行中ずっと背負いっぱなしというわけにはいきませんので、トイレや飲食などで荷物から離れる際にはくれぐれも注意しなければなりません。

宿舎にバックパックを置いて外出する際も油断できず、部屋を不在にしている間に侵入されて盗まれるケースも考えられます。

パスポートや財布・パソコンなどの貴重品をまとめて収納しているバックパックを丸ごと盗まれてしまったら、楽しいはずの旅行が台無しになりかねません。

ワイヤーロックを備えたバックパックなら追加購入が不要

バックパックを置いて場所を離れる際に想定されるそうした盗難の被害を防ぐためには、バッグを固定された家具類と結びつけておくためのワイヤーロックが必須です。

複数のポケットを備えたバックパックの各ファスナーを通すように結んでおくような盗難対策にも、同様のワイヤーロックが利用されています。

治安状態の悪い国を旅する際には寝ている間さえ油断ならないことから、背負わないときはバックパックを常にしっかりと固定しておくような盗難対策が不可欠なのです。

ワイヤーロックがもともと備わっているバックパックを選んでおけば、追加で購入する必要がないので費用の節約にもなります。

そのような目的で使われるワイヤーロックにはステンレスなどの強靭な素材が採用され、ロックと解除がダイヤル式となっているタイプが主流です。

カード情報を不正に読み取るスキミングの手口

クレジットカードなどを利用したキャッシュレス決済は、海外旅行の際に現地通貨への面倒な両替の手間を省ける点で便利な支払方法です。

キャッシュレス決済にはさまざまな種類のICカードを使う方法や、スマートフォンの端末を使って決済を行う方法もあります。

そうしたキャッシュレス決済は世界に広まりを見せており、中国などは現金を持ち歩かない人が増えているという点で日本以上の普及度です。

そうした国々を旅する際にはICカードを利用し、現金を使わずに支払いを行う場面が増えると予想されます。

クレジットカードのような接触型のカードはもちろん、特に非接触型のICカードを持ち歩く際にもスキミングと呼ばれる犯罪には要注意です。

スキミングとはカード情報を不正に読み取る犯罪のことで、クレジットカードに代表される接触型カードは読み取る機械をATMなどに設置する手法で被害が発生しました。

非接触型のICカードはスキマーと呼ばれる機械を近づけるだけでもカード情報を読み取ることが可能なため、ポケットやバッグに入れていてもスキミングの被害に遭う可能性があります。

たまたますれ違った人や電車などの交通機関で乗り合わせた人からスキミングを受けるケースも想定されるため、背中が無防備になるバックパックにカード類を収納する場合は対策が必要です。

スキミング防止機能付きのバックパックなら安心

特に海外旅行で人の多い場所に出かける際にはスキミング被害に遭うリスクも高まりますが、カードをスキミング防止ポーチ等に入れておけば安心です。

パスポートケースや財布などに使われているスキミング防止機能は、素材の中に電磁波を遮断するフィルムを組み込むことでカード情報が盗まれるのを防いでいます。

同様の機能はICカード用のスキミング防止カードにも搭載されていますが、バッグやポーチにも防止機能付きの製品が多く見られるようになりました。

バックパックを選ぶ際にもICカード類を収納することを想定するなら、スキミング防止機能付きの製品がおすすめです。

海外で懸念されるもう1つの盗難リスク

南京錠やTSAロックとワイヤーロックでしっかりと盗難対策を施していても、海外旅行へ出かけるのにまだまだ安心とは言えません。

治安の良くない国では布製のバッグをナイフやカッターで引き裂き、中に入っている荷物を奪う荒っぽい手口が横行している現状が見られるのです。

特にバックパックは背負って移動するため後方が無防備になりやすく、道路を歩いて移動している最中にも背後への注意を怠ることができません。

祭りや市場などの混雑に乗じて死角となる後方から狙われ、バックパックを刃物で切り裂かれてスマートフォンや財布を盗まれる恐れもあります。

日本ではそうしたやり方で盗難被害に遭う可能性は高くありませんが、海外では発展途上国だけでなく欧米でも決して珍しくない手口なのです。

防刃素材のバックパックなら切り裂きにも強い

刃物を使ってバックパックを切り裂くような盗難被害を防ぐには、少々予算をかけてでも防刃素材の製品を選んでおくのが安全だと言えます。

防刃ベストや防刃グローブなどにも使われているケブラー繊維やポリカーボネートは、防刃素材として代表的な例です。

ポリエステルファイバーやグラスファイバーなどの強靭な繊維も、バックパック用の防刃素材としてよく採用されています。

防刃グローブに多く使われる高分子ポリエチレンは防水性や耐熱性にも優れているため、バックパックの防刃素材として最適です。

そうした防刃素材を採用したバックパックはナイフやカッターの刃に強く、乱暴な手口で旅行客から貴重品を盗み出そうと企んでいる犯罪者から大事な荷物を守ってくれます。

まとめ

バックパックの課題と言われてきた防犯対策も、TSAロックとワイヤーロック・スキミング防止・防刃素材という4つの条件を兼ね備えていれば強化できます。

そうやって二重三重に防犯対策されたバックパックを目にすれば、たいていの窃盗犯は荷物を盗み出そうとする気をなくしてしまうものです。

防犯性能に優れたバックパックを伴っていれば、日本と比べて治安状態に不安のある国も含めた旅先の選択肢が大きく広がります。