登山で使う大型バックパックを選ぶときのポイントは?5つの注目ポイント
バックパックの中には、登山のときに役立つ大型の商品があります。
泊まり込んで数日かけて登る場合には、必要な荷物も多くなるので、なるべく大きいバックパックの方が便利なのです。
ただし、どんなものを選んでも便利に使えるわけではありません。
大型のバックパックを購入するなら、選び方のポイントを押さえておくようにしましょう。
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登山行程に合っているか
大型のバックパックを選ぶときは、まず登山行程の確認をしてください。
どのような登山をするかで、必要になるバックパックの容量が違ってきます。
例えば、山小屋に2泊する程度なら、35~50Lがおすすめです。
山小屋に泊まるときは、荷物の量はそれほど多くなりません。
2泊分の食料や着替えが入ればよいので、35~50Lで十分に事足ります。
しかし、テントを張って泊まるなら、持って行く荷物も多くなるので、それよりも大きいバックパックでないと不便になります。
調理器具や火器などもしっかり詰め込むためには、50~80Lのものを選んでおきましょう。
ただし、山小屋に泊まる場合でも、冬は50L以上でないと厳しくなってきます。
寒さ対策のために防寒着などを入れなければならないので、通常よりも多く詰め込めるように、余裕をもたせておいてください。
長期縦走なら100L
山小屋やテントに数日泊まるだけでなく、長期縦走を考えているなら、少し大きい程度のバックパックでは足りなくなってきます。
長期になれば、テントやシュラフの他に、燃料や行動食も多めに詰め込まなければならないため、かなり大型のバックパックでなければ、便利に使うことができません。
そんなときは、100L前後のものを選ぶようにしましょう。
100Lもあれば、大量の荷物が必要になる長期縦走でも、困ることはありません。
また、海外へ遠征するときも、かなり荷物が多くなるので、ぜひ100Lのバックパックを使ってみてください。
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荷重が分散できるか
大型のバックパックは、普通のバックパックに比べると、かなり重くなってしまうものです。
そのため、荷重をしっかり分散できるかどうかは、とても重要なチェックポイントになります。
荷重の偏りを起こさないためには、ウエストハーネスをよく見て選ぶようにしましょう。
ウエストハーネスとは、腰に締めるベルトのことです。
バックパックは、肩のショルダーハーネスと腰のウエストハーネスで、重さを分けることができます。
通常のリュックだと、基本的に肩だけで背負うことになりますが、ウエストハーネスを締めるバックパックは、2か所で重さを支えるようになっているのです。
ただし、一口にウエストハーネスといっても、商品によって違いがあります。
すべてのバックパックに同じものがついているわけではないため、自分の体に合っているか、きちんと確認してから購入しなければならないのです。
例えば、ベルトが短くて締まらないようなウエストハーネスでは、その役割を果たすことはできません。
その場合、どんなに荷物が重くても、肩だけで支えることになってしまいます。
また、パッド部分がやたらと薄くなっているウエストハーネスもNGです。
あまり薄いと、重さに耐えきれないことが多いので、どうしても肩への負担が大きくなってしまいます。
余計なストレスを感じないためにも、体にフィットして、確実に荷重を分散できるものを選ぶようにしましょう。
チェストベルト
チェストベルトは、左右のショルダーハーネスをつなぐ形で装着し、胸で重さを支えることができます。
そのため、チェストベルトがあるものは、肩・腰・胸の3点に荷重を分散できるのです。
大きいバックパックで、荷物の量も多いときは、肩と腰に分散しただけでは対応できないこともあります。
もし重くなりそうなときは、背負ったときのことを考えて、チェストベルトがあるものを選ぶようにしましょう。
ただし、チェストベルトをチェックするなら、自分の体格に合うものを探してください。
いくらチェストベルトがついていても、きちんと閉められないようでは意味がありません。
自分の体格に合わせて位置を調整できるものを選び、しっかり荷重が分散できるようにしましょう。
バランスがとれるか
大型のバックパックを選ぶときは、背負ったときにバランスがよくなることも、しっかり確認しておいてください。
商品によっては、背中とバックパネルの間に隙間ができてしまい、後ろへ傾くこともあります。
大型のバックパックは、かなり重くなることも多いので、そうしたバランスの悪さには注意しなければなりません。
後ろに引っ張られるような状態だと、歩きづらくなってしまい、転倒する可能性も高くなります。
また、崩れがちなバランスを維持するために、常に気を張っていなければならず、疲れもひどくなってしまうのです。
それを避けるためにも、バランスは必ず確認するようにしてください。
ウエストハーネスで自立するもの
大型バックパックのバランスをチェックするなら、フィッティングするとき、ウエストハーネスだけでもある程度自立することを確かめてください。
まず普通に背負ってみて、ショルダーハーネスだけ少しゆるめてみると、それがわかります。
ショルダーハーネスがゆるんでいても、ウエストハーネスだけで自立しているものは、そう簡単に傾いたりはしません。
しっかりバランスがとれる使いやすいバックパックを購入するなら、この点は忘れずに確認しておきましょう。
ショルダーハーネスが合っているか
大きいバックパックを選ぶときは、ショルダーハーネスのフィット感も確かめておくようにしましょう。
重い大型バックパックを背負うためには、体に合わないショルダーハーネスでは不適切です。
商品によっては、浮いて隙間ができてしまうこともあるので、間違いなく体に合っているか、きちんとチェックしてから購入するようにしましょう。
そのときは、バックパックに重りを入れる方法がおすすめです。
空の状態だと、実際に使うときのフィット感がわからないことも多いので、店員に頼んで、少し重くしてもらってください。
できるだけ使うときの状態に近づけることで、失敗を減らすことができます。
海外のものは要注意
海外製のバックパックは、基本的に欧米人の体格に合わせた設計になっています。
そのため、日本人が背負った場合、ショルダーハーネスがきちんとフィットしないことが多いのです。
したがって、海外の商品から選ぶのであれば、ショルダーハーネスのフィット感をチェックすることは、より重要なポイントになってきます。
自分に合うバックパックで登山を楽しむためには、省略せずにしっかり確認しておくようにしましょう。
背面長が合っているか
大型のバックパックは、背面長が合っていないと、ウエストベルトを締める位置がずれてしまいます。
背面が長すぎるものは、普通に背負っているつもりでも、ベルトの位置がかなり下になってしまいます。
また、短すぎる場合には、通常よりも上になります。
そんな状態では、しっかり体にフィットさせることはできません。
背面長は、首の後ろの出っ張りから腰までの長さなので、それに合うバックパックを見つけてください。
自分だけではわからないようなら、店員や友人に頼んで見てもらうようにしましょう。
まとめ
大型のバックパックは、泊りがけの登山に必要なものをしっかり詰め込むことができるため、とても便利なアイテムです。
ただし、ここで紹介した選び方のポイントは、忘れずにチェックしておいてください。
合わないバックパックを選んでしまうと、とても使いづらく、余計なストレスをためることになってしまいます。
快適に登山を楽しむためにも、最適な大型バックパックを選ぶようにしましょう。