世界の見方が変わる洋画ベスト10ランキング

洋画ランキング




第10位 「街の灯」

街の灯 [レンタル落ち]

チャップリンはトーキー時代に入ると天才ぶりに陰りが見えて、「ライムライト」など評判が高いのですが、今見ると退屈な思いがします。


しかし、サイレント時代の諸作はいずれも傑作秀作で、特にこの「街の灯」はその現実的な苦味が他の作品には見られないという点で異色のものです。


ラストのチャップリンの大写しは、映画史上最も悲しみをたたえたショットのひとつでしょう。





第9位 「ナッシュビル」

ナッシュビル [DVD]

アメリカという国の色々な人間をカントリー音楽の祭典を背景に描いたもので、「マッシュ」と並ぶアルトマン監督の群像劇の頂点でしょう。


ラストで大写しになる星条旗が非常に効果的で、アメリカという国に対して複雑な感慨を催します。

第8位 「三十四丁目の奇蹟」

三十四丁目の奇蹟 [DVD]

リメイク版を先に見て、なんて酷い映画だと思ったのですが、このオリジナル版には感心しました。


この映画が素晴らしいのは、"サンタが実在するか否か"というモチーフなのに、「夢を大事にしよう」などの甘ったるいことを監督が言わないことです。


登場人物も現実的な考え方をしていて、大変リアリティがあります。

第7位 「惑星ソラリス」

惑星ソラリス [DVD]

スタニスワフ・レムの原作「ソラリスの陽のもとに」も傑作なのですが、あの印象深いラストを別の素晴らしい場面に置き換えてしまったタルコフスキーの造形力に感心します。


この作品を mind-bending と形容していた海外の映画批評家がいて、たしかにそうだと思ったことがあります。


まさに「精神に変調を起こさせる」ような映画体験が味わえます。

第6位 「夢の中の恐怖」

夢の中の恐怖 [DVD]

「話の中に話がある」といった物語は、「千夜一夜物語」がその代表でしょう。


この映画も、登場人物の一人ひとりが語り部となってストーリーを物語ってゆくという点で「千夜一夜物語」と似ています。


そしてその大胆なラスト……。


こういう事を1945年にやっていたというのは驚きでした。

第5位 「長距離ランナーの孤独」

長距離ランナーの孤独 [DVD]

数年前の若者の暴動に見られるように、イギリスという国は階級という制度がよほど土壌深く根付いているようで、そこが社会的欠陥であり、また一種の活力にもなっています。


この映画で描かれた主人公は、階級的犠牲者の怒りを代表するような存在です。


結末での彼の行動に快哉を叫びたくなるのは、自分にも抑圧された気持があるからでしょう。

第4位 「時計じかけのオレンジ」

時計じかけのオレンジ [DVD]

原作者のアンソニー・バージェスはこの映画化作品に不満でした。


主人公が悪人のままセレブリティになるという結末は原作の最初のバージョンで、のちにバージェス自身が書き改めています。


それを改変なしでそのまま映像化したのが癇に障ったのでしょう。


しかし、この映画のテーマはその結末に集約されていて、悪というものの魅力を皮肉っぽく描いたところにあります。


全編ダレるところのない、見事な映画です。

第3位 「素晴らしき哉、人生!」

素晴らしき哉、人生! [DVD] FRT-075

キャプラ監督の楽天主義は、第二次大戦後、激しい非難を浴びました。


朝鮮戦争やベトナム戦争で若者が死んでゆく時代、彼の映画など甘すぎて、まともに見る気になれなかったのでしょう。


しかし、殺伐とした時代が続くにつれ、その甘さの中に一種の救いが見いだされるようになり、今では再評価される作品が多くなっています。


これはその代表作で、アメリカでは毎年この映画を映画館で見るイベントが催されています。

第2位 「道」

道 [DVD]

巨匠フェリーニ監督の初期の代表作。


無垢なジェルソミーナは聖書でいう「屠られた羊」でしょう。


その生贄によって、ザンパノという野獣のような旅芸人が神の恩寵を感じるのです。


ラストシーンは涙なしでは見られません。

第1位 「奇跡」

奇跡(通常版) [DVD]

1954年にデンマークで製作された映画です。


キリスト教の考えに基づいた死者の復活の物語ですが、別に宗教に関心がなくても、結末には感動させられます。


神の存在証明というのは不可能ですが、それにもかかわらず信仰によって人は様々な行動を取る。


その根本的で不可思議な衝動を静謐さあふれる映像で描いています。

まとめ

映画は数にして1000以上見てきましたが、衝撃を受けた作品は自分のものの見方や、ひいては人生観にまで影響を与えます。


実生活である事態に陥った時、ふと思い出す映画があり、その登場人物はどういう行動を取っただろうと考える事もあります。


そんな私にとっての重要な映画を何本かを選んでみました。






洋画ランキング