どれが究極の愛?報われない愛が切ない美しい洋画ランキング

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とても愛し合っているのに報われない、かつては愛し合っていたのに報われなかった、そんな報われない愛が切ない、とても美しい洋画を3本紹介します。


すべてヨーロッパの監督による映画です。


大仕掛けなハリウッドの映画にはない、その土地ならではの色彩や、何気ない景色がさらに切なさに拍車をかけてくれます。


号泣はしませんがぽろりと涙がこぼれるような映画です。





第1位:「ひまわり」

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ストーリー自体はメロドラマ系です。


しかし、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニという名優が演じることにより、本当の大人に向けたメロドラマになっています。


ヘンリー・マンシーニによるテーマ曲を聴いただけでも条件反射で涙が出そうです。


ソ連に向かう列車のがたがたと揺れる窓から見える一面のひまわり畑や、白樺の木で作られた墓地など印象的な景色が多いです。


まだ国交のなかったソ連の赤の広場で行き場なく佇むローレンの姿や、駅のホームでローレンに気がついた時のマストロヤンニの表情がとても切ないです。


愛し合っていた2人が戦争のために引き裂かれ、結局元には戻ることができなかった、そんな非情な現実は哀しすぎますがリアリティがありました。


きっとハリウッドの映画ならば、2人は再会し、お互いの愛を確かめあってハッピーエンドになるのでしょうが、結局報われぬまま、お互い現実を生きていく、エンディングがいかにもヨーロッパの映画だなと感じます。


人生の中で一番好きな映画です。





第2位:「バタフライ・キス」

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女性2人の、ある意味究極の愛を描いた切なくも美しい映画です。


イギリス特有のどんよりとした景色の中、クレイジーすぎる女と、ひたすら地味に真面目に生きてきた女が運命的な出会いをし、破滅的な最後を迎える映画です。


暗くてつまらないという人もいると思います。


しかし2人とも報われない愛を抱えて、一緒にいるのです。


最後には地味な女がクレイジーな女の望みをかなえてやることで、彼女は報われますが、地味な女は本当にそれでよかったのだろうか、と考え込みます。


愛の形というのはそれぞれで、お互いが受け入れ合うことができればいいのですが、はたして彼女たちはどうだったのでしょうか?ラストの海辺の場面で流れるザ・クランベリーズの「No Need to Argue」の歌詞が、映画にぴったりで、今でも聴くだけで胸が痛くなります。


あのラストシーンはある意味荘厳で、本当に美しいシーンでした。


もっと広く知られて、評価されてもいい映画だと思っています。

第3位:「ベティ・ブルー」

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ヨーロッパ映画好きで、「ベティ・ブルー」をベストに挙げる人は結構いると思いますが、私もその1人です。


初めて観た時の衝撃は忘れられません。


ショックの強さに関してはナンバーワンかもしれません。


感情の波が激しくて、度を越した勢いで愛情を全力でぶつけてくる女と、それを受け入れる男。


フランス映画でしか観ることのできない、独特の色彩。


冷静に観れば元々ベティは何らかの精神的障害を持っているとは思うのですが、観始めてしまうと無邪気な時のベティのかわいらしさと、沈み込んでいる時の表情の落差に魅了されて、そんなことはどうでもよくなります。


最後に女装して病院を訪れ、ベティの病室に忍び込み、また1人病院から出て行くゾルグの女装姿がみっともなくて、薄汚くて、それがとても切ないのです。


あんな形ですべてが終わってベティは幸せだったのか?残ったゾルグに後悔はないのか?いや、あれも究極の愛の形だと思います。


好きすぎて二度と観たくないほど強烈で、でも何度も観返している映画です。

まとめ

私の映画の好みは少し極端かもしれません。


誰も報われず、こんなに切なくていいのか?でも観ていてとても美しい、というのが好きな映画の基本路線です。


愛の形はそれぞれで、それが報われたか、報われなかったかは映画の中の人たちにもわからないでしょう。


シンプルでハッピーエンドな映画は確かに楽しいですが、心のなかに棘を残しません。


私は心の中に棘を残すような、そんな映画が好きです。







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