一途な愛を貫く純愛邦画ベスト3

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純愛の定義というのはさまざまだとは思います。


しかし、そこには共通して何か悲劇のにおいがします。


報われない想いを昇華させたものもあるでしょうし、例え結ばれたとしても最後まで添い遂げられなかったといったケースもあると思います。


悲劇的であるがゆえに、人の心にひびき、そして綺麗な涙を流させてくれるような映画を紹介させていただきます。





第1位:「風立ちぬ」

風立ちぬ
第1位がアニメになりましたが、邦画のなかでは、アニメだとかいう枠を超えた作品だと思います。


ご存じ宮崎駿監督自身が最後の長編作品として作った映画です。


今まで、元気な女の子と中心とした作品を作ってきた宮崎監督がはじめて、恋愛それもとびきりの純愛を描いた作品をご自身の最後の作品として作られました。


最後であるがゆえに宮崎監督自身が一番描きたかったもので、これからの時代を生きるもものへのメッセージだと思っています。


時代は大正から昭和にかけて、世界恐慌や関東大震災、第二次世界大戦と言う激動の時代のなかで、自身がやるべきことを淡々と精魂込めてやっていった飛行機の設計技師堀越二郎とその妻となる菜穂子が主人公です。


2人が軽井沢で出会ったころ菜穂子はすでに当時不治の病とされた結核に侵されていたのですが、2人は心のなかに互いをおきつつ、二郎は海軍の飛行機の設計に菜穂子は療養所での治療に励みます。


ここが映画のクライマックスとなると思うのですが、菜穂子は二郎に会うために療養所を抜け出します。


菜穂子と二郎は駅のプラットホームで出会います。


そして、二郎は菜穂子は離さない決意をするのでした。


その後つかの間の結婚生活を送ることになるのですが、飛行機の開発に打ち込む二郎を見守り続けた菜穂子は、ある日静かに二郎のもとを立ち去るのでした。


物語のなかでは、飛行機に関すること等が沢山出てきますが、やはり私にとってのメインは駅のホームで2人が再開するシーンで何度見ても涙ぐんでしまいます。






第2位:「容疑者Xの献身」

容疑者Xの献身
ミステリーという分野に入るのかもしれませんが、私はこの映画は飛び切りの純愛小説だと思っています。


もちろん、主演は物理学者にして事件を解決していく湯川教授役の福山雅治さんになるのでしょうが、絶望的な人生を送っていた容疑者Xこと天才数学者石神役の堤真一さんだと思っています。


メインになる女優さんも刑事役柴咲コウではなくて、不運な人生を送ってしまう儚げな美人花岡靖子役の松雪泰子だと思います。


事件は、靖子につきまとう別れた夫が彼女と彼女の娘の美里によってころされるところからスタートするのですが、石神は彼女を救うためにある計画をたてます。


その計画とは彼女のために、最終的には自分が犠牲になる、身代わりになるというもので、そのために彼自身が別の殺人を犯してしまうのです。


石神をそこまでかりたてたものは、偶然アパートの隣の部屋に越してきた靖子への愛でした。


愛といっても単純に彼女を自分のものにしたい、彼女と一緒に過ごしたいというものではなく、一途に彼女の幸せだけを願ってのものでした。


人生の全てを投げ出そうとしていた彼に少しのぬくもりと光を与えてくれた彼女と娘の美里に対する想いだったのです。


そして、留置場で1人天井を見上げ、そのしみや汚れを数学の問題にみたて楽しむ石神の表情は幸せそのものだったのです。


第3位:「サヨナラcolor」

サヨナラ COLOR [レンタル落ち]

タイトルは、もとは「SUPER BUTTER DOG」というバンドの曲名なんですが、この曲を聞いて感銘を受けた竹中直人さんが自身の主演監督で撮った映画です。


とある田舎町の病院に勤務する医師佐々木正平のもとに、ある日癌を患う患者未知子が訪れます。


正平は彼女をひと目みてすぐにわかりました、未知子は正平の高校の時の同級生で初恋の人だったのです。


さえない学生時代をおくっていた正平にとっては彼女のことは唯一の宝物のような存在で、勿論正平の想いは報われることなく当たり前のように2人は離れ離れになっていくのですが、正平は以後も未知子のことを一途に思い続けていたのでした。


しかし未知子は彼のことを思い出すことはありません。


その現実にショックを受けながら正平は未知子の治療に全力を捧げます、自身の身体も蝕まれて残された時間が少ないというのに。


やがて未知子は献身的な治療を続ける正平に徐々に心を開き、彼と生きていくことを心に誓うのですが、未知子の手術が成功した頃、正平はもうこの世にはいないのでした。


正平の想いは最後は未知子に届くのですが、二人は結ばれることはありません。


正平にとっては、自分の大切な宝物を守ることだけが彼女に対する感謝でもあるのでした。


まとめ

純愛ものということで3つの映画をあげさしていただきました。


どれも決して、見終わって心が軽くなるような、例えば映画館から出てくる時にスキップをしてしまうような映画ではありませんが、私にとっては自分自身のどこにあったのかと思うような綺麗な涙を流させてくれるような作品でした。


どこかで非現実として受け止める部分があったとしても人ややはり無私な綺麗な愛というものを欲しているんだと思います。







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