静けさの中に漂う切なさが印象的な邦画ランキング
淡々と静かに流れる時間の中で、主人公の切なくも退廃的な感情がとても印象的に光る邦画を選んでみました。
どの作品も主人公が美しく静かに燃える様がとても印象的であります。
日本映画史に残る感動作品、名作映画とも言えると思います。
そしてこの3作に共通するのが音楽です。
劇中に流れる音楽がとても印象的であり、素敵です。
第1位:「青い春」
松本大洋の大ヒット漫画を映画化した作品。
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松田龍平主演の男子校を舞台にしたとてもエキセントリックな作品です。
男子校ならではの不良、暴力、いじめなどとても過激な内容にも思えますが、そんな中にも純粋で熱い友情がしっかりと描かれていて、若者ならではの退廃的な感情をとても上手に映像化しています。
言葉やセリフではない映像美、感情を表現する音楽、そんなところにもとても強く惹かれる魅力的な邦画です。
なんと言っても主人公の松田龍平が美しいです。
少年と大人の狭間である高校生役をとても見事に演じきっています。
不良なのか不良ではないのか、心は穏やかなのか暴力的なのか、とても見るものをグッと惹きつける演技です。
親友役の新井浩文はこの映画で知った俳優さんでした。
とてもインパクトの強い演技、そして切ない表情。
本当にこの映画には欠かせない役者です。
私が一番好きなシーンはラストシーンのチューリップが開くところです。
なんだかとても切ないシーンです。
若者とはまだまだ小さな世界しか見えてない生き物なんだなと感じる映画でした。
第2位:「青の炎」
青の炎は青い春同様とても印象深い切ない邦画です。

その内容は離婚した父親を殺害するというエキセントリックな内容であるが、冒頭からラストシーンまでどこまでも切ない空気が漂う作品であります。
主演の二宮和也は日本の俳優さんの中でもかなり好きな演技派の俳優さんで、どこか切ないあの表情はいつもどんな作品を演じても輝いています。
青の炎は少年の葛藤する感情がものすごく静けさとともに激しく伝わってくる作品だと思います。
それはきっとまだ子供だという年齢ゆえのもどかしさ、無力さなのだと思います。
妹を母親を家庭を守るために退廃していく少年の心が実に切なく、そしてなぜかとても美しく映ります。
私が個人的に印象に残ったシーンは、母親があんなに嫌がっていたのに結局父親を受け入れて、夜中母親の部屋から漏れてくる声を主人公が聞いてしまうシーンです。
そんな展開が見ている私も主人公同様ものすごくショックを受けました。
理解できづらい大人の世界にぶち当たった感じがしました。
第3位:「冬の華」
高倉健主演の昭和の名作冬の華です。
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舞台が昭和の横浜というところもとても好きです。
昭和の風景が今見てもとても新鮮で懐かしくもあり、おしゃれにさえも思える作品です。
こちらの作品はいわいるヤクザ映画というもので、関東と関西のヤクザの奮闘、組み内での裏切り騙し合い、そして主人公が過去に殺した男の幼き子供をずっと成長まで見守り、美しく成長した娘への恋心にも似た親心を抱く、静けさの中に切なさが光る作品です。
とにかく、出演している役者さんがみんな大物であります。
知らない役者は一人もいないほどのとてつもない豪華キャスティング。
主人公の高倉健も男のロマンを背負って美しく強く絶対的オーラを放っています。
言葉は少ないですが劇中流れるクラシカルな音楽がとても切ないムードをかきたてています。
足を洗ってまっとうに生きたいと願う自分の本心と裏腹に義理人情の終わりなき旅はとても切なく思えました。
古き良き昭和のファッションも楽しめる素敵な映画です。
まとめ
どの作品も一度見ると心に深く残ります。
ストーリーを通してずっと静けさが漂い、その中主人公の抱く切なさが本当に印象的な映画です。
3本に共通するのは主演の美しさと、音楽でしょう。
とても心に残る音楽が流れます。
そして主人公が興奮していない様が逆にとても激しさを感じます。
まさに静けさの中に漂う切なさが印象的な邦画ランキングベスト3です。