有名どころからマイナーまで!忘れられない女が登場する邦画ベスト10ランキング
目次
第10位 「のだめカンタービレ 最終楽章」
上野樹里の当たり役、変態で掃除ができなくてアニメオタクで、でもピアノの
才能に溢れている主人公の「のだめ」は、強烈な個性の持ち主ですが、
映画版では非常に繊細な面も露呈していて、シュトレーゼマンとの
共演シーンでは見ていてヒリヒリするほどでした。
その他の演奏シーンも背景、音楽ともに美しく、
のだめのキャラクターとともに印象深く記憶しています。
第9位 「笑う大天使」
お嬢様学校を舞台に、超能力あり、犯罪組織ありの、ファンタジックな
お話に仕上がっています。
好き嫌いが分かれる映画ではありますが、主人公の史緒とその兄とのエピソードは、
2人の複雑な生い立ちと心の動きが短いながらも繊細に描かれ、非常に印象的でした。
史緒が母を亡くして内心心細かった時に、兄が現れて「ほっとした」と言うシーンは、
何度見ても「いいなぁ」と思います。
その時の史緒の顔が忘れられません。
第8位 「夜のピクニック」
恩田陸の小説が原作の、青春映画です。
主人公の貴子には腹違いのきょうだいがいて、ずっと彼と話してみたいと
思っているのに、複雑なお互いの家庭環境から話せない状態が続いています。
「どうにかして話したい」「でも相手に拒絶されている」と恋愛感情とは違う、
淡々とした想いを内に抱える貴子の表情が、何故か今も残っています。
恋愛感情ではないところがいいのかもしれませんね。
まだ今ほど有名になる前の多部未華子が爽やかに演じています。
第7位 「ハチミツとクローバー」
登場人物が全員片想いの、青春群像劇です。
主人公のはぐみもさることながら、その友人の山田あゆみがイチオシです!
はぐみにも恋愛要素はありますが、彼女は自分の創作活動が最優先の、
まさに「芸術家」なんです。
それとはまた違って、「好きになったら一直線」「好きになった男以外は興味がない」の
ストレートタイプが山田です。
彼女はスタイル抜群の美女なのですが、その好きな男は別の女性に一途に片想い中でまったく振り向いてくれない、というなんともやるせない一方通行になっています。
ひたむきすぎる山田の姿が、痛々しいながらもまぶしくて、見るたびにもどかしい気持ちになります。
第6位 「スウィングガールズ」
田舎の女子高生たちがビッグバンドジャズを結成し成長していく、「これぞ青春!」と膝を叩きたくなるようなストーリーです。
上野樹里演じる主人公の鈴木友子が、次第にテナーサックスにのめり込み、「演奏したい」と感情を爆発させるシーンは、何かに一生懸命だった高校生の自分を思い出して胸が詰まります。
線路をだらだら歩くシーンや、白く輝くセーラー服、雪の中を寝転ぶシーン、ライブシーンなど名曲とともにきらきらとまぶしい彼女たちの姿が記憶に焼き付いています。
第5位 「櫻の園」
1990年公開で、主人公の演劇部部長志水由布子を中島ひろ子が演じています。
チェーホフの「桜の園」を上演する前の演劇部の少女たちを繊細に描いた作品で、
主演の中島ひろ子の透明感あふれる声と存在感が印象的でした。
ラストに白島靖代演じる倉田知世子に「あたし倉田さん好きよ」「好き」「大好き」
というシーンがあるのですが、女の子同士というシチュエーションに
当時ドキドキしたこともあって、いまだに耳に残っています。
第4位 「私の男」
直木賞も受賞した桜庭一樹の小説が原作です。
父と娘の禁断の愛を描いた作品なのですが、主人公の「花」を演じる二階堂ふみの体当たりの演技がすごい!
濡れ場のシーンも壮絶ですが、「あれは私の全部だ!」と体中で叫ぶシーンがあり、父親に対する異常なまでの愛情が焔のように発散されているのに、ぞっとしました。
少女から女へとまさに花が開くように変貌していく様は、愛する父親から得る愛情を養分のように吸って成長していくようにみえ、圧倒的な印象を残しています。
第3位 「東京タワー」
江國香織の恋愛小説が原作です。
岡田准一演じる透と、黒木瞳演じる詩史は年の差20歳の恋人同士ですが、詩史には夫がおり
不倫関係となっています。
クライマックス近くで詩史が透との関係を解消しようとするシーンがあるのですが
「壊れたおもちゃはいらないの」と泣き笑いのようにつぶやきます。
年上の女の意地と苦しさが表れていて、今でも忘れられません。
第2位 「かもめ食堂」
「かもめ食堂」といえば北欧雑貨とおいしい料理が真っ先にイメージされるかもしれませんが、小林聡美演じる主人公のサチエのキャラクターがとても印象的です。
淡々としているのですが、彼女から凪のように穏やかな空気が流れていて、
それが作品全体の雰囲気を作っているのだと思います。
片桐はいり、もたいまさこも独特の存在感で、一風変わった忘れられない女たちです。
第1位 「女が階段を上る時」
1960年公開と少し古い映画ですが、今見ても古臭さを感じさせない日本映画史に
残る名作です。
高峰秀子演じる銀座のバーの雇われママは、美人で頭の回転も速く、言い寄る男も
たくさんいるけれど、それと比例するようにトラブルも多く、“幸せになれない女”です。
躓くたびに人間的な弱さを見せつつも、決して落ちぶれない気品ある姿がとても
格好良いです。
最後の笑顔が最高に美しい!
私の中で文句なく忘れられない女No.1です。
まとめ
こうして振り返ってみると自分がバイタリティに溢れた女性よりも、淡々と内に秘めたものがある芯の強い女性により惹かれることがわかり、ちょっと意外でした。
マイナーな作品もいくつか挙げさせていただきましたが、見てみると面白いものもあるので、色々な人に挑戦してほしい、と思います。