少年の成長に胸がキュンとくる洋画ベスト3ランキング

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少年が大人になっていく姿を描いた、思わず胸がキュンとする洋画3作品をご紹介します。


少年が通過儀礼を経て青年へと成長していく姿は、女性は母性を刺激され、男性は自分の少年像と重ね合わせてキュンキュン来るはずです。


観る人の年齢によって、子どもからの視点、大人からの視点に分かれると思います。


子どもの頃に観た人は、大人(親)の視点で再発見があるでしょう。





第1位:「リトルダンサー」

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主人公は11才の少年ビリー。


炭鉱に勤める父と兄、祖母との4人暮らしで、母親は前年の暮れに亡くなったばかり。


父と兄の勤める炭鉱が激しいストの最中で、家族もまだ母親が亡くなった哀しみから抜け出ていない不安定な環境にビリーはいます。


少年といってもビリーは11才なので、その中で泣いたり駄々をこねるわけでもなく、一見すると冷静に自分の立場を受け入れているようにも見えます。


男らしさを求める父の勧めで、ビリーは気の進まないままボクシングを習っていますが、ある日バレエ教室の練習を目にし強く惹かれます。


ビリーは父には内緒で、女の子に交じってバレエを習い始めますが、メキメキと上達するビリーに、先生は優れた才能を感じます。


ストーリーは、父にバレエを習っていることがバレて禁止されるも、先生から内緒で無料レッスンを受けて、ロンドンの名門ロイヤルバレー学校に入学するまでがメインで進んでいきます。


炭鉱のスト、家族との和解、労働階級のビリーの家には高額なバレエ学校の学費問題などを盛り込み、家族愛を中心に描いていますが、一番はビリーが母の死を乗り越えて成長していく物語なのだと思います。


一見淡々として見えるビリーの中には、母を失った哀しみや怒りが渦巻いています。


バレエという夢中になるものを見つけ、先生に甘えの裏返しで怒りをぶつけ、クリスマスに母親のピアノを解体して暖炉にくべることで、ビリーは次第に母の死を受け入れていくのです。


母が18才になったビリーに書いていた手紙を読むところはとても感動的。


ラストで大人になったビリーが素敵すぎます。





第2位:「6才のボクが、大人になるまで」

(字幕版)" target="_blank" rel="noopener noreferrer">6才のボクが、大人になるまで。</p><p>(字幕版)


主人公のメイソンが6才から18才になるまでを、実際に12年間の歳月をかけて撮影した映画。


メイソン、母、父、姉の4人が変わることなく12年通してキャスティングされたことで話題になりました。


父親と母親は学生時代に妊娠して結婚。


まだ大人になりきれていない生活感のない父親と、子どもを育てることに必死な母親はケンカが絶えずに離婚。


メイソンと母、姉は、テキサスの田舎から、母方の祖母のいるヒューストンへ引っ越します。


両親のケンカに離婚、突然の引っ越しと、大人の都合で振り回される可哀想なメイソン。


この後もメイソンは、母親の男運のなさで苦労が絶えません。


大学に入り直した母親は、知り合った大学教授と再婚するもDVで逃げるように離婚。


3度目の結婚では経済的に破たん寸前で、家庭は殺伐とした雰囲気。


こんな環境で育ったら、メイソンがグレて非行少年になっても無理はないでしょう。


しかしメイソンは、写真に出会ってカメラマンを目指し、繊細でちょっと変わり者の性質は、アーティストの気質に上手く作用します。


俳優の成長に合わせて脚本を書いたというだけあって、作り物のドラマというよりは、まるでドキュメンタリー映画を観ているよう。


1人の少年が18才の青年になるまでの人生を一緒に辿れる作品です。


きっと「いい子に育ってよかったあ」とほっとするはずです。

第3位:「スタンドバイミー」

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モダンホラーの帝王、スティーブン・キングの短編小説が原作の大ヒット映画。


12才の少年4人が、英雄になるために列車に轢かれた死体を探しに旅に出る物語です。


少年4人が男の子グループによくある王道のキャラクター配分。


主人公のコーディは内気で頭が良く、クリスは度胸と知恵にあるリーダー格。


テディは切れやすく危ないけど憎めない奴。


バーンは太目でおちょこちょい。


みんな家庭に問題を抱えていて、そのことが4人の友情を強めています。


彼らは大人に不信感を持っています。


しかし、自分自身がその大人になることで、汚い大人の抑圧から逃れ、現状の苦しみから抜け出せると思っています。


ただの問題児グループのようでいて、それぞれが垣間見せる、子どもの自分ではどうすることも出来ないやるせなさが痛々しい。


映画は大人になったコーディが、ある新聞記事を目にしたことで、12才の夏を回顧する形で始まります。


あの日の死体探しの冒険は、少年たちの友情の旅であり、大人への通過儀礼でした。


4人それぞれの、その後大人になった状況がわかりますが、下流社会からようやく抜け出したクリスの未来が、誇らしくも哀しすぎます。

まとめ

男の子って単純な分、純真無垢な存在なので、大人ぶって生意気なことを言ってても、なんだか愛おしいものがあります。


少女は成長すれば完全に「女」になりますが、少年ってなぜか完全な「男」にはならないんですよね。


映画で少年たちが成長していく姿にキュンとしながら、自分が失いかけたイノセントな部分を思い出してみてはいかがですか?




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