ウディ・アレン監督の映画の中からウィットに富んでるランキング!

洋画ランキング, 邦画ランキング


私の大好きな映画監督の一人、ウディ・アレン。


彼は作品数が多いが、私は結構観てきたと思う。


とにかくファニーでテンポも良い。


そして示唆に富んでいるその深さがあるために最高におもしろいのだ。


もちろんキャラクターたちも、それを演じている役者たちも魅力的だ。


そのなかから私的に好きなウィットに富んでるランキングをつくってみた。





第1位:「それでも恋するバルセロナ(Vicky Cristina Barcelona)」

それでも恋するバルセロナ (字幕版)

まずはこちら。


邦題が好きになれずに避けていましたが、それとは無関係におもしろく、衝撃を受けたので1位。


恋愛に対しての価値観が違う二人のNY女性がバルセロナを旅することから始まる。


好奇心のままに動くクリスティーナと、保守派ヴィッキー。


そんな二人が出会うバルセロナの人々との恋愛模様が展開されるものだ。


とにかく笑えて元気になれる!だけでなく、様々な人の価値観を浮き彫りにしている。


どちらが正しいというように偏らないように、あくまで軽やかに仕上げられているバランスが絶妙だ。


そして、役者も良い。


私が特に気に入ったのが、ペネロペ・クルス。


彼女扮する芸術家マリアは、かなり個性の立つキャラクターであり劇中でもキーウーマンだと思うが、こんなにも彼女は魅力的で美しいのかと一気に好きになった。


尖っていて情熱的で感情的な役がとてもいい。


彼女の魅力を十分に引き出している映画なのではないかとも思う。


そういうわけで、いろんな魅力が詰まった大好きな映画だ。





第2位:「ミッドナイト・イン・パリ(Midnight in Paris)」

ミッドナイト・イン・パリ(字幕版)

脚本家の主人公ギルとフェイアンセであるイネスとその両親と、パリを訪れるところから。


この二人も趣味や価値観が合っていない。


もちろん両親はギルとの結婚に金銭面以外では疑問を呈している状態だ。


ここでもテンポの良い会話のなかにさらっと価値観の違いが現れているのがおもしろい。


それだけでなく醍醐味と言えるのは、ギルは夜のパリで過去の偉大なる文人たちに出会うという現実と非現実の境目が曖昧な(実際これについて劇中ではその定義はなされない。

鑑賞者に委ねられているのだろう。

このバランスもうまくやっているように思う)物語。


滞在中毎晩のヘミングウェイやピカソなど自分の価値観と共鳴する人たちに出会い交流を重ねていく。


もちろん美女と淡い恋もする。


そのなかで彼はより彼自身になっていくようみ見える。


そして自分の考えや感覚に自信を持った彼が気づきアドリアナに言った言葉、またイネスに対して起こした現実(?)の行動も素晴らしいものだった。


きっと彼は素敵な人生を生きていくのだろうと、予感させるドリーミーながら気持ちのいい作品だ。


その象徴的人物として登場するレア・セドゥが魅力的。


イネスとは全く違うジャンルの女性像がうまく表現されているように思う。

第3位:「スコルピオンの恋まじない(The Curse of the Jade Scorpion)」

スコルピオンの恋まじない(字幕版)

こちらはウディ・アレン本人も出演している作品。


ペテン魔術師が人にまじないにかけて犯罪をおかさせるという奇想天外な設定。


それに巻き込まれた犬猿の仲の二人が恋に落ちるハッピーエンド。


精神世界、ミステリー、恋愛、というウディ・アレンお得意の題材が揃った映画だ。


普通はあり得ない設定が真面目に演じられているのがまたおもしろい。


事件にそって物語は進んでいく。


主役二人のテンポのよい喧嘩の掛け合いがまたユニークでおもしろく、そうしているうちに本当の自分の気持ち、心の声に気付いていく二人の様子がファニーに軽やかに描かれている。


いたってシンプルでわかりやすいが、もちろん示唆に富んでおり、最後の方にC・W・ブリッグスがベティに言い放つ言葉には感動すらした。


大人の恋のいい物語だ。


ここでの私のお気に入りはまた脇役ではあるが重要な、シャーリーズ・セロン扮するローラ・ケンジントン。


とても魅力的。


破天荒でセクシーなお嬢様というキャラクターも、セロン自身もとても良い。

まとめ

ウディ・アレンの映画は全体的にシンプルでファニーなゆえに間口が広く多くの人が楽しめる映画だ。


(もちろん派手なアクション映画のようなエンターテイメント性とは一線を置くが。


しかしながらどの作品もそれに止まらない仕掛けがスマートになされているのには脱帽だ。


私はこのバランスがとても好き。


こうして書いているとまた観たくなってきた。