「ルンバ」を猛追!進化し続ける各メーカーのロボット掃除機
最新モデルが投入され、進化しつづけているロボット掃除機。
ロボット掃除機の先駆者にして、ロボット掃除機の代名詞とも呼べるほど人口に膾炙しているのは、アイロボットの「ルンバ」ですが、それだけではありません。
イギリスのダイソン、アメリカのネイトロボティクス、ドイツのミーレ、日本の東芝などのメーカーがルンバの後を追っています。
目次
ロボット掃除機の先駆者 アイロボット
アイロボット社は、1990年に設立されたアメリカ・ベッドフォードに本社を置くメーカーです。
家庭用や軍事用ロボットの設計開発を行っています。
2002年にルンバをリリースし、2006年3月までに200万台を売り上げました。
日本では当初、タカラが扱っていましたが、その後、セールス・オンデマンドが正規総代理店となっています。
また正規総代理店が扱うもののほか、ネット上などでは並行輸入品が販売されています。
ルンバ980/960
ルンバシリーズの最上位モデルが900シリーズです。
円形をしており、寸法は幅35.3センチ、高さ9.2センチで、重さは約3.9キロです。
約3時間の充電で75~120分稼働します。
必要に応じて自動で充電し、充電が終わるとまた自動で働きだします。
900シリーズにはカメラと各種センサーで、フロア全体をナビゲーションできるアイアダプトが搭載されています。
小さな段差などはラクラクに乗り越えます。
特殊なローラーでゴミを浮き上がらせ、モーターによる気流で真空状態を作り出すことによって、ほこりや髪の毛などを取り除いていきます。
ブラシに髪の毛や長い糸くずが絡まないのが、手入れする際に便利です。
スマートフォンの専用アプリを使用すれば、外出先からでもルンバを操作することができます。
ゴミ捨てもダスト容器を引き出してゴミ箱に持って行けば簡単に行うことができます。
サイクロン掃除機で有名なダイソン
ダイソン社は、1993年に設立されたイギリス・マルズベリーに本社を置くメーカーです。
掃除機のほか、ドライヤーや扇風機など電気機器の開発・製造を行っています。
創業者となるジェームズ・ダイソンは、1990年に吸引力の低下が少ないサイクロン掃除機を開発し、1993年にダイソン社を起業、研究所と工場を開設しました。
2015年にロボット掃除機の第一号機となるDyson 360 Eyeを発売しています。
Dyson 360 Eye
Dyson 360 Eyeは、ロボット掃除機初となるサイクロン式で、他社のロボット掃除機の4倍の吸引力があるとされています。
寸法は幅24.2センチ、奥行き23.0センチ、高さ12センチで、重さは約2.4キロとなっています。
約2時間の充電で、20~30分運転します。
本体中央に搭載のライブビジョンカメラで360度パノラマビューを認識し、効率的な経路をとり、短時間で掃除していきます。
専用のスマートフォンアプリを使えば、外出先から運転させたり、掃除の記録を表示させたりすることができます。
米国シェアナンバー2 ネイトロボティクス
ネイトロボティクス社は、2005年に設立されたアメリカ・カリフォルニア州ニューアークに本社を置くメーカーです。
創業者はPC周辺機器を扱うロジクールの創業者でもあるジャコモ・マリーニであり、スタンフォード大学の起業家支援プログラムを受けて創業しました。
2010年にロボット掃除機を製品化し、2014年より日本市場に参入しています。
Botvac D85/D80
寸法は長さ32.1センチ、幅33.5センチ、高さ10センチ、重さ4.1キロとなっています。
充電時間は2~3時間、運転可能時間は60~90分です。
ボディはアルファベットのDの形をしており、部屋の隅まで掃除しやすくなっています。
本体上部から周囲360度にレーザーを照射して、フロアをリアルタイムに認識し、ランダムではなく、規則的な動きによって短時間で効率よく掃除していきます。
付属の磁気テープによって掃除エリアを区切ったり、階段を避けたりするすることができます。
高度なSpinFlowパワーシステムによって、ゴミやほこりを強力に吸い込みます。
ドイツの老舗家電メーカー ミーレ
ミーレは、ドイツ・ギュータスローに本拠を置く1899年創業の老舗・家電製品メーカーで、1992年に日本の現地法人としてミーレジャパンが設立されています。
掃除機のほか、コーヒーマシンや冷蔵庫、洗濯機、食器洗い機などを販売しています。
2014年にロボット掃除機「Scout RX1」を日本市場に投入しました。
Scout RX1
円形のデザインをしており、寸法は幅35.0センチ、奥行き35.0センチ、高さ8.9センチ、重さ2.9キロとなっています。
充電時間は約2時間で、運転可能時間も2時間で、効率を求める方におすすめです。
電池が少なくなれば自動で充電ステーションに戻り、充電後、運転を再開します。
本体上部のカメラとジャイロセンサーが、フロアをリアルタイムに認識し、壁にぶつかるようなこともなく、効率よく素早く掃除していきます。
長いサイドブラシを備えており、部屋の隅々までゴミやほこりを取り除きます。
タイマーで掃除開始時間を自由に設定できます。
日本の老舗電機メーカー 東芝
東芝は東京に本社を置く1904年創業の日本の老舗電機メーカーです。
テレビやレコーダー、扇風機、掃除機などの家電のほか、パソコンや医療機器、軍事機器、鉄道車両などを製造しています。
2008年に白物家電の製造開発を行う東芝ホームアプライアンスが発足し、2014年には東芝ライフスタイルに事業が移管されています。
東芝ライフスタイルは2016年に株式の80パーセントを中国の美的集団に売却し、美的集団のグループ企業となっています。
2011年にはロボット掃除機「Smarbo(スマーボ) VC-RB100」、2012年には、「Smarbo V(スマーボ ヴイ) VC-RB8000」を発売しました。
2014年にはロボット掃除機の新シリーズ「TORNEO ROBO(トルネオ ロボ)」を投入しています。
VC-RVS2
「TORNEO ROBO」シリーズの最上位モデルがVC-RVS2です。
円形をしており、寸法は幅35.0センチ、高さ8.7センチ、重さ3.4キロとなっています。
充電時間5時間で、最大60分稼働します。
ボディカラーはグランレッド、グランホワイトの2色があります。
超音波センサーを備えており、障害物を探知して掃除します。
2センチ以下の段差を乗り越え、7センチ以上の段差を避けて落下を回避することができます。
最大の特徴はゴミを自動で吸引する充電台です。
充電の度に自動でゴミを吸引しますので、クリーナー本体のダストカップのゴミ捨ては不要となります。
充電台ではゴミを圧縮して収容し、ゴミ捨ては月1回程度に抑えられます。
長いサイドアームブラシを備えており、赤外線センサーによって壁際のゴミも丁寧に取り除くことができます。
クリーナー本体のブラシ、ダストボックスは水洗いが可能で、手入れが便利です。
まとめ
以上、各社のロボット掃除機についてご紹介してきました。
ロボット掃除機の清掃時間は、各社によって大きくことなります。
単純に早ければいいというものではなく、清掃時間が短ければゴミの取り残しもありがちで、長くなると様々な方向からゴミを丁寧に掃除するという傾向があるでしょう。
掃除機ですので基本的には清掃能力が問われますが、ランニングコストの面も満足度を分かつポイントになると思われます。