甘酸っぱい風薫る青春をもう一度感じたい人に観てほしい邦画ベスト3
多感な十代、誰もが通りすぎる青春時代。
そんな青春時代はすべてがキラキラと輝いているわけではありませんが、どこか切なく甘酸っぱい香りが漂います。
そんな若い魂が震える青春時代を舞台に、甘く切なくそして敏感に若者の心情を描いた邦画を紹介したいと思います。
どのストーリーも日本映画史に光り続ける珠玉の作品たちです。
第1位:「GO」

直木賞を受賞した大ヒット小説を映画化した作品。
在日韓国人の主人公がある日風変わりな少女と出会い、交際しながら少しづつ胸のうちを打ち明けていく。
学校から、社会から、日々の生活から、そして父親から、主人公が逃れたい重圧との葛藤がとてもセンセーショナルに描かれている作品です。
主人公の窪塚洋介とヒロイン役の柴咲コウの個性が物語を通して強烈に見る者の心に突き刺さってきます。
特に柴咲コウの演技、気迫、存在感はものすごく心に強く印象を残します。
けしてハッピーにのほほんと生きていない若者のふたり、若さゆえの葛藤、そして将来への期待、希望。
なんだかこの映画を見ると明日へ強く立ち向かう力を感じます。
個人的に一番好きなシーンは、夜の校庭で主人公の杉原と彼女の桜井が話すシーン。
そこで、「杉原は将来何になるの?」と言うセリフが出てくる。
私がこの映画を見たのは30代中盤でしたので、将来何になる?と言うフレーズがとても印象的でした。
これから何かが始まる人たち、まだ何にもなってない若者の膨大な未来はとても美しいと感動しました。
第2位:「時をかける少女」

言わずと知れた名作中の名作。
後にはアニメ化もされ、長く伝え継がれている作品「時をかける少女」。
この作品はとても美しい青春のファンタジーである。
テレポーテーションとタイム・リープの能力を持つ主人公の少女がさまざまな不思議な体験をするとともに、甘く切ない恋をし、別れを知り、大人になっていくストーリー。
主演の原田知世の透明感も素敵なのですが、なんといっても尾道、竹原の情景や雰囲気、空気感が本当に美しく素晴らしい。
大林宣彦の尾道三部作の一つであったこの作品は最初から最後まで不思議な空気を漂わせ、そしてどことなく切ない物語となってます。
そして角川映画のあの独特な暗めで深い色みのフィルム感は本当に今見てもとても素敵な世界観であります。
ノスタルジックでキラキラと純粋なラブストーリー。
私が一番好きなシーンはなんと言ってもラストシーンです。
大人になった少女がもう一度恋人と再会するシーン。
ラベンダーを見るたびに思い出す映画です。
第3位:「ハチミツとクローバー」

大ヒット漫画の映画化。
美術大学に通う個性豊かな若者たちのそれぞれの恋と不安と将来への夢が蠢く青春映画。
主人公の櫻井翔が実に等身大の現代の若者の姿を好演していると思います。
美大生が特有の美意識と繊細さが色彩豊かに映像化されていて、とても美しい物語となっています。
それぞれの片思いを描き、満たされない心の葛藤、揺れ動く気持ち、男子も女子も恋をして成長していくのだと教えてくれます。
音楽も含め、流れる空気感がとても甘酸っぱいまさに青春そのものと言うストーリーに最初から最後まで癒されます。
私が好きなシーンは主人公が蒼井優演じるはぐみが製作中の部屋を訪れた時に花びらが舞うところです。
もちろん、イメージなのですが、瞬間瞬間のドキドキする若者の気持ちや心情を可愛いく描かれていて素敵です。
木漏れ日のような暖かい青春映画を見たい人にはとてもおすすめしたくなる作品だと思います。
スピッツの主題歌も甘く切なく薫ります。
まとめ
どの作品も青春を舞台に若者が情熱を燃やしています。
日本映画の美しさと、切なさ、不滅の作品たちです。
ふと甘酸っぱい風を感じたいとき、青春の面影をもう一度感じたいとき、そんなノスタルジックな心にぴったりはまる素敵な作品たちです。
甘酸っぱい青春にそっと触れたい時見返すと心が洗われます。
そんなあなたにおすすめしたい作品たちです。