派手なアクションでありながら心揺さ振られる邦画ベスト3

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映画のベースとなっているのが小説であったりアニメーションであったり、派手なアクションシーンがあって、CGが駆使されていて、エンターテイメント要素が強いのに、なぜか心揺さ振られる映画があります。


根底にあるのは“大事なこと”や“忘れてはいけないこと”
ご紹介するのはアクションなのに心の琴線にふれる、そんな映画です。





おすすめ邦画 第1位:「キャシャーン」

おすすめ邦画 キャシャーン
鬼才!紀里谷和明がこの世に送り出した最初の長編映画作品です。


もとはアニメーション作品であり、いわゆる勧善懲悪的な作品であったものを紀里谷和明オリジナルの脚本により新しくヒューマンドラマとして生まれ変わりました。


物語の舞台を精緻なCGを駆使して表現しておりアクションシーンも多彩です。


主人公の東鉄也=キャシャーンを演じるのは個性派俳優の伊勢谷友介です、彼の演技が光るなんていうチープな表現では足りない素晴らしい演技を披露してくれます。


映画の舞台は先の大戦が50年続いてしまった未来、終末観が広がり、描かれる風景はまるで戦時中の日本や東側諸国のそれであり、疲弊した国家と人々を表現しています。


このとき偶然に生み出され人間と敵対する関係となってしまった人造人間ブライキングのボスを唐沢寿明が見事に演じています。


この人間と人造人間の関係性にはある種の人の負の部分の根源であるようにも思えます。


ただ敵だから倒さねばならない、しかし正義は双方にあるのだということを再認識させてくれる映画です。






おすすめ邦画 第2位:「GOEMON」

おすすめ邦画 GOEMON
1位に引き続き紀里谷和明が監督を務める映画です。


登場人物は実在の人物ながら時代設定やいわゆる既存の時代劇にとらわれることなく、全く新しいエンターテイメントとして描かれています。


ストーリーと共に衣装も剣・甲冑もオリジナルで作らており、城のセットもまるで西洋の宮殿と日本の城を融合させたような独自の世界になっています。


そして忍び同士の派手なアクションとCGを駆使した臨場感あふれる情景が見事に表現されており、今まで見たことのない映画を実現しています。


主人公の石川五右衛門を演じるのは江口洋介、様々な役をこなす俳優で五右衛門もハマリ役といえるでしょう。


権力を争う大名とその家臣たち、その中で一匹狼として盗賊稼業に生きる石川五右衛門。


弱肉強食の世界で豊かになってゆく成功者と、格差が広がる一方でその恩恵を受けることが出来ずにいる者たち、これはまるで現代を映しているようです。


最後には全ての争いを治めるために自らの命をかけることになる五右衛門、果たしてその犠牲の先にある世界とはどんなものか、考えさせられる映画です。


おすすめ邦画 第3位:「ローレライ」

おすすめ邦画 ローレライ
福井晴敏の小説「終戦のローレライ」が映画化された作品です。


第二次大戦の末期に日本の首都東京に対し三度目となる原子爆弾の投下を阻止するために、アメリカ軍に対して潜水艦で命がけの戦いを挑む男達の姿を描いています。


原作はオリジナル作品で現実には存在しない戦利潜水艦イ-507を舞台に最新の水中探査装置ローレライシステムを駆使して敵艦と戦う設定になっています。


潜水艦アクションとしても一級のエンターテイメントとなっており、アクションとCGも秀逸です。


主人公の折笠征人を妻夫木聡が、ローレライシステムの中枢であるパウラ・エブナーを香椎由宇が演じています。


この若い二人の俳優と艦長の絹見真一を演じる役所広司がとても良いバランスで表現されており、次の世代を生き延びるためにこの二人を死なせまいとする艦長の心には胸が熱くなる思いです。


千里眼的能力をもってしまったため“兵器”とされたパウラ、戦争の狂気は人々を更なる狂気に巻き込んでいきます。


第二次大戦という大きな時代の転換点を今までにない形で描いた映画です。


まとめ

ジャンルも時代も異なる3本の映画をご紹介しました。


もちろんそれぞれ一級のエンターテイメントとして満足できる作品ですが、やはりそれだけではない、なにか心に引っかかりが残る感があります。


私は3本ともDVDで所有しており、何度も繰り返し鑑賞していますが、できればこれらの作品は複数回ご覧になることをおすすめします。


まずアクションやストーリーを楽しむ、そして少し視点を変えて見ることによってなにか感じるものがあると思います。







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