愛について考えよう。同性愛を扱った洋画ランキング

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ハリウッドや海外の映画などを観ていると、邦画に比べてゲイやレズビアンを取り扱った作品が多く、魅力的な俳優陣によって演じられているということもあってか、そういう点に特に抵抗もなく物語の世界に入っていくことができて、観終わってからも「人を愛するってどういうことだろう」と考えてしまいます。


ここでは、そんな同性愛が描かれている洋画をおすすめしていきます。





第1位:「シングルマン」

シングルマン (字幕版)

天才服飾デザイナー、トム・フォードの初監督作品としても知られるこの映画は、全てのシーンが美しすぎる、美的センスにあふれた作品になっています。


コリン・ファース、マシュー・グッド、ジュリアン・ムーア、ニコラス・ホルトら見目麗しい俳優、洗練された衣装や小道具、カメラやカット、音楽など、緻密に計算され尽くした美しさにうっとりしてしまいます。


コリン・ファース演じる主人公が愛する彼を交通事故で失い、失意の底で「愛する人のいない人生に何の意味があるのか」と問いかけるシーンにハッとしたり、ジュリアン・ムーアが演じる親友チャーリーとの心温まる友情をうらやましく感じて、愛や友情において普通であるとか常識がどうのといった考えは要らないのではないかと思わせてくれる映画です。


恋人役のマシュー・グッドが思い出の中で見せるキュートな表情や謎めいたニコラス・ホルトのブルーアイズにキュンキュンしてしまう女子も多そうです。


私がそうなんですが、日常を忘れて世界観にどっぷり浸りたい気分のときにこの映画をおすすめします。





第2位:「カポーティ」

カポーティ [DVD]

ゲイの天才作家、トルーマン・カポーティが「冷血」という作品を書き上げていく中で、取材対象である殺人犯と心を通わせ、それゆえ結末に苦しみ精神を崩壊させていくさまを描いた作品です。


これがあの「ティファニーで朝食を」を書いた人間だとは到底思えません。


天才と持て囃されながらも、常にひとりぼっちだと感じていた自分の前にやっと現れた、理解者であるペリーが処刑されなければ自分の作品は完成しないという葛藤を抱え、苦しみ抜いた末にカポーティがペリーの処刑を目の前で見届けるシーンは号泣必至です。


重い映画の部類に入ると思いますが、丁寧に作られているためか後味の悪さは感じませんでした。


フィリップ・シーモア・ホフマンの怪演もすさまじく、何の前情報もなしにあの甲高い声を聞いたときは「ふざけてんの?」と思ったくらいです。


カポーティに恋人がいたり、殺人犯ペリーとの交流が描かれていますがゲイの恋愛というよりは人間の業や孤独、エゴ、社会性といったことに重きを置いていて、「考えさせられる」なんていうレベルではなく、むしろ観終わってからしばらくは何も考えることができませんでした。

第3位:「ドラゴン・タトゥーの女」

ドラゴン・タトゥーの女 (字幕版)

もう大勢の人が観ただろうな、という点で3位にしましたが、儚さと強さを併せ持った風変わりなヒロイン・リスベットの魅力にグイグイ惹きこまれていきます。


レズビアンの天才ハッカーとして登場し、共同で過去の事件を追うことになったジャーナリストのミカエルと過ごしていくうちに彼に惹かれていくなど、色々偏っていて硬派で不器用な彼女の揺れ動く心から目が離せません。


後見人制度の裏側や売春、そして同性愛者へ対する偏見など社会の闇と闘い続けるリスベットがときにたったひとりで、ときに誰かの力を借りながらトラブルを解決していくさまは見事で、胸がスカッとするいっぽう、時折見せる頑なな態度やちいさく丸まってタバコを吸う姿に言いようの無い切なさを感じます。


ハリウッド版と北欧版(ミレニアム3部作)が製作され、それぞれ結末が異なっているので見比べてみても面白いです。


個人的には北欧版のキャストがしっくりきますが、華やかさを求めるならハリウッド版がおすすめです。


しかし北欧版の2部・3部を見れば、誰もがピザのドクターを好きになるはずです!!

まとめ

同性愛を扱う映画を紹介してきましたが、「天才」という共通点も見つかってしまいました。


同性愛も異性愛も、人を愛することは素晴らしいこと。


そして同じくらい自分自身を愛することも素晴らしい。


言葉では理解していても、実践し続けて自分らしい愛し方を発見することができるでしょうか。


生き方に迷ったり、恋に疲れたときは、こういう映画で価値観にくすぐりを入れてみるのもいいかもしれませんね。







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