切ないゲイのストーリー洋画ベスト3ランキング

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「LGBT」という言葉が周知されるようになった昨今では、
セクシュアルマイノリティに理解を求めるような映画作品も多くなりました。


それは時に華やかで、前向きで、積極的なものでしたが、
今回ご紹介する『切ないゲイのストーリーおすすめ洋画ランキング』は、
LGBTの理解や、啓蒙というような観点ではなく、
ゲイの登場人物がごく自然に、当たり前のように物語に出てきます。


決して明るくはない、切ないストーリーですが、観る価値のある作品ばかりですよ。





第1位:「トムアットザファーム」

トム・アット・ザ・ファーム(字幕版)

グサヴィエ・ドランが監督・主演を務める作品。


主人公・トムは、交通事故で亡くなったパートナーの男性・ギヨームの葬儀に参加するため、彼の実家を訪れます。


彼の実家を訪れたトムは、ギヨームの兄・フランシスから「母にはギヨームがゲイだという事を隠しておけ」と脅され、友人のふりをして葬儀に参加します。


葬儀の後、帰ろうとするトムをフランシスは引き止め、しばらくここで過ごすように言うのでした。


実家の農場を継ぎ、生まれてからこれまでの人生を生まれ故郷で、
母と二人で暮らすフランシスは、母親思いではあるものの、
田舎の閉塞感からかひどく暴力的で横暴な性格ですが、
農場の仕事を手伝ううちに、トムはフランシスに惹かれていきます。


田舎特有の、不気味なぐらい静かな農場で
淡々、かつ刺激的に物語は進みます。


離れたり近づいたり、微妙な距離感の二人の危ない雰囲気に始終ハラハラしっぱなしです。


特に二人がダンスを踊るシーンは、トムの美しさにハッとします。


エンディングの意味深な演出に頭がピリリとする。


そんな作品です。





第2位:「キル・ユア・ダーリン」

キル・ユア・ダーリン (字幕版)

ジョン・クロキダス監督の2013年に公開された作品。


詩人であるアレン・ギンズバーグの伝記映画です。


1944年、コロンビア大学に入学した真面目な優等生、アレン・ギンズバーグは、
先輩で自由奔放な男、ルシアン・カーに惹かれ、共に行動し始め、
「文学革命」という思想に感化され、腐った大学組織に制裁を与えるべく過激な行動を起こし始めて…。


主人公を演じるダニエル・ラドクリフは、ハリー・ポッター役で名の知れた名俳優ですが、
この作品での彼はハリー・ポッターとは打って変わって、誠実さの中に
優柔不断さ、浅ましさのようなものを含んでいて、それがまたセクシーです!
物語としては伝記映画のため、はっきりした起承転結があるわけではありませんが、
文学革命や、大学に向けた革命運動には、観ているこちらもつい手に力が入るような躍動感があります。


また、周囲が当たり前のようにゲイばかりな事にも、時代の文化や、詩人の生き方のようなものが伺えます。

第3位:「シングルマン」

シングルマン (字幕版)

ファッションデザイナーとしても名を残すトム・フォードの初作品映画。


舞台は1962年のロサンゼルス。


大学教授であるジョージは8カ月前の恋人を失ったことで、
生きる目的をなくし、ピストル自殺を計画する。


部屋を片付け、荷物を整理し、遺書を書き、完璧なまでに準備をしたジョージだったが
そんな彼に生徒であるケニーが近づき…。


まず初めに、さすがファッションデザイナーだけあって登場人物の着ている服や小物、
部屋の内装など細部に至るまで本当にお洒落です!
色使いや質感が物語にぴったり合っている、という印象です。


特に主人公のジョージがつけている眼鏡がとてもかっこよくて、眼鏡だけで彼の表情が伝わってくるように感じました。


ジョージは自殺予定の日も、何の変わりもなく大学の教壇に立ちます。


いつもと変わらない日常でしたが、声をかけてきた生徒・ケニーに誘われ、
もう一度、生きる事に向き合うジョージの息づかいが、本当にリアルです。


話の流れはシンプルで分かりやすいものですが、
ラストのロマンチックな演出には涙がホロっときます。

まとめ

いかがでしたか?
異性愛の世界にも、同性愛の世界にも、もちろん明るいものと暗いものがあると思います。


それは映画作品でも同じ事が言えます。


ゲイだからって、明るくて笑える話ばかりじゃない、
ごく当たり前に出てくるゲイたちの、ありそうでなさそうな切ないお話を
今回はご紹介いたしました。


恋愛モノがお好きな方にも、ミステリーが好きな方にも是非観ていただきたい作品です。







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